水原とほるさんは、キャラ文庫やガッシュ文庫で作品を発表しているBL作家です。
口コミでは、景色や音が伝わってくる文章と、仕事に誇りを持つ大人同士の地に足のついた関係がよく評価されています。
口コミから見える作風
情景が浮かぶ文章
バイクで自然の中を走る爽快感、ジャズバーの喧騒やピアノの音色など、文字から景色や音が伝わってくると評判です。
宗教学や東欧文学など、題材への知識の深さに感心する声もあります。
幅広い題材と大人の恋
建築や広告などのお仕事ものから、公安や特殊部隊のハードボイルド、極道もの、和風ファンタジーまで題材は幅広い作家です。
どの作品でも、大人の男たちが静かに距離を縮めていく恋が描かれます。
おすすめの作品
名前も知らず恋に落ちた話 (水原とほる)
ポイント 本名も知らないバイク仲間と仕事場で再会するお仕事BL
若手建築デザイナーの宮脇克実の楽しみは、週末にひとりでバイクを走らせて山を巡ること。ある日、同じスクランブラーに乗る男・マサムネと出会って意気投合し、互いの本名も仕事も知らないまま一緒に走る週末が始まる。約束を重ねるほど彼との時間に夢中になっていく克実だったが、自分が手がける建設現場で思いがけず彼と再会してしまい……。バイクと建築の仕事を背景に、大人同士の恋を描くお仕事BLです。
基本情報
| 著者 | 水原とほる |
|---|---|
| 発売日 | 2018/04/01 |
| ページ数 | 233ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 86 |
口コミ
- 景色が目に浮かぶような文章で、バイクで自然の中を走り抜ける爽快感が伝わってくると好評です。バイクの描写が細かく、二人の愛車に興味がわいたという声もありました。
- 仕事に誇りを持つ二人の地に足のついた関係が良く、仕事でつまずいた克実を昌宗が恩人の職人のもとへ連れていき、そっと支える場面が心に残ったという声が多くありました。
- 嫌な人物が出てこず、ゆっくりと惹かれ合っていく過程が心地よい読後感につながっているという意見もあります。
- 起伏やドラマ性は少なめで地味なため、甘い展開や華やかな設定を求める人には物足りないかもしれないという声がありました。
- 同性との恋が初めての克実があっさり恋に落ちるので、戸惑いや葛藤をもう少し見たかったという意見もあります。
ヘプタゴンは微笑む (水原とほる)
ポイント 公安警察と宗教学者が教団の闇を追う重厚なサスペンス
国の特殊機関「ヘプタゴン」に身を置く宗教学者の七生のもとへ、捜査協力を求めて現れたのは、鋭い眼光の公安警察・鬼防だった。ある教団の背後に潜む不穏な闇を追って昼も夜もなく調べを進めるうち、見かけによらず情の厚い鬼防に七生は惹かれていく。ところがある朝、突然唇を奪われて戸惑うさなか、核心に迫った七生が教団に狙われて……。公安と学者が手を組むサスペンス・ラブです。
基本情報
| 著者 | 水原とほる |
|---|---|
| 発売日 | 2016/07/01 |
| ページ数 | 250ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 84 |
口コミ
- 宗教や哲学という難しい題材を扱いながら、読みやすく重厚な物語に仕上がっていると好評です。作者の知識量に感心したという声が多くありました。
- 寡黙に見えて情熱的な鬼防と、たおやかな見た目に芯の強さを持つ七生の組み合わせが魅力的だという声があり、義経と弁慶にたとえられる二人の関係も評判です。挿絵がイメージにぴったりだという意見もあります。
- 前半は説明の文章が多く、宗教の話が硬くて読むのに苦労したという意見があります。
- 推理小説にBLが混ざったような作りで恋愛要素は控えめ、甘い話を求める気分には向かないという声もありました。
禍と一つ屋根の下で (水原とほる)
ポイント 怪奇作家と美しい物の怪の同居生活。作中の昔話に泣けると評判
恋人に突然別れを告げられ、命を絶とうとしていた怪奇作家の了則。彼を救ったのは、禍と名乗る美しい物の怪でした。家に棲みつかせる代わりに精気を分け与えるという契約を結び、奇妙な同居生活を送るふたり。もとは人を喰らう化け物のはずの禍が見せる、人のような情やぬくもりに、了則の心は癒されていきます。けれどそれは食事であって、愛情ではない……。わかっていても惹かれてしまう、人と物の怪の恋を描く和風ファンタジーです。
基本情報
| 著者 | 水原とほる |
|---|---|
| 発売日 | 2017/01/01 |
| ページ数 | 247ページ |
| 評価 | 4.5 |
| スコア | 86 |
口コミ
- 禍と、彼が「半化け」になるきっかけとなった小十郎との昔話が切なく、了則が書いた原稿として語られるこの話に泣けたという声が多くありました。
- 人を喰らっていた物の怪が愛しいという気持ちを取り戻していく過程が丁寧で、ほかに見ない不思議な世界観が良いと評判です。雪女の小吹雪や友人の真治など脇役も好評でした。
- 禍が紳士的で、当て馬役もきちんと報われるのが作者の作品のなかでも珍しいという感想もありました。
- 了則の考察や作中作の分量が多く、恋愛の部分がなかなか進まないのがもどかしかったという意見がありました。
- 全体に淡々としていて熱量が低く、盛り上がりに欠けたという声もあります。
はじめての一冊は
まずは爽やかな読み心地の『名前も知らず恋に落ちた話』、読み応えを求めるなら『ヘプタゴンは微笑む』がおすすめです。
そのほかの掲載作品
読者の評価とレビュー件数をもとにしたスコアの順に並べています。
- 彼は優しい雨
- ピアノマンは今宵も不機嫌
- 夜へと急ぐ二人
- 蛇喰い
- 旭光に抱かれて眠れ
- 二本の赤い糸
- 気高き花の支配者
- 月がきれいと言えなくて
- The Barber
- たった一人の男
- 愛の呼ぶほうへ
- 白蛇恋慕記
- 百千万劫に愛を誓う
- 刹那と愛の声を聞け
- 見初められたはいいけれど
- 監禁生活十日目
- 小説の登場人物と恋は成立するか?
- 巫女神楽の夜の契り
- 義を継ぐ者
- 野良犬たちの街
- まじない歌人の恋心
- 災厄を運ぶ男
- 正体不明の紳士と歌姫
- 愛ってどこにある?
お仕事ものが好きな方はお仕事BL特集もどうぞ。
