さよなら一顆
その日は7月3日、「涙の日」と呼ばれる日だった。中古貴金属買取店で働く座波は、閉店間際に婚約指輪を売りに来た男に、気まぐれで夏みかんを振る舞う。無表情だった男がふいに「おいしい」と涙をこぼした姿が、なぜか心に残った。数日後、女性に頬を叩かれている場面をその客・矢神に見られたことから、二人の奇妙な付き合いが始まって……。愛を見失った男と心を見失った男の、静かな恋の物語です。
基本情報
| 著者 | 一穂ミチ |
|---|---|
| 発売日 | 2015/11/01 |
| ページ数 | 233ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 85 |
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口コミ
良い点
- 夏みかんを食べて涙をこぼす冒頭の場面が印象的だったという声が多くありました。生真面目で不器用な矢神の、ずれているけれど誠実な言葉に笑ったり胸を打たれたりしたと好評です。
- 女性に不自由しない座波が、自分の気持ちに戸惑いながら惹かれていく過程が丁寧に描かれていると評判です。詩的な比喩や夏の空気感が伝わる文章、草間さかえさんのイラストも喜ばれています。
悪い点
- 苗字と名前の呼び方が混在していて、序盤は誰のことかわかりにくかったという意見が多くありました。
- 前半のテンポがゆっくりで、なかなか読み進められなかったという声もあります。
