ソーニャ文庫は「歪んだ愛は美しい。」を掲げるTLレーベルですが、すべての作品が暗く重いわけではありません。
口コミを読むと、「ソーニャ文庫の中ではライトで読みやすい」という作品もあれば、「これぞソーニャ」「疲れているときには勧めない」という作品もあります。
ここでは、読者の感想をもとに、作品の重さを三段階に分けて紹介します。
その日の気分に合わせて選んでみてください。
こんな人におすすめ
- ソーニャ文庫を読んでみたいけれど、重すぎる作品は不安な方
- 逆に、とことん重く歪んだ愛を味わいたい方
- その日の気分に合わせて、読む作品を選びたい方
軽め|ソーニャ文庫の中では明るいラブコメ
三年後離婚するはずが、なぜか溺愛されてます (春日部こみと)
ポイント 生い立ちはシリアスでも、ひたすらすれ違うラブコメでサクサク読める
「呪われた侯爵」と敬遠されるアーヴィングと結婚した、没落令嬢のハリエット。ところが初夜の床で、「これは形だけの結婚です」と言い放たれ、三年後には離婚するとまで告げられて大混乱! なのにその後は、ドレスを山ほど買ってくれたり、突然「可愛い」と言ってきたりと、なぜか好意的。惹かれていくハリエットだが、向けられているのはペットを慈しむような気持ちだと、自分を戒めて――。人嫌いのワケあり侯爵と、不遇に負けない没落令嬢の、甘々なのにすれ違う契約結婚。
基本情報
| 著者 | 春日部こみと |
|---|---|
| 発売日 | 2022/02/01 |
| ページ数 | 334ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 85 |
口コミ
- 二人とも生い立ちはシリアスなのに、ひたすらすれ違うラブコメで、笑えてサクサク読めるという声がとても多くありました。
- 冷たく見せて内心はヒロインにメロメロなヒーローが可愛く、「なんとかなるさ」と前向きなヒロインにも救われると評判です。ソーニャ文庫の中ではライトで読みやすい作品です。
- ヒーローの母親の虐待など重い題材があり、ストレスを感じたという声がありました。
- ヒーローの思い込みの激しさや、事後の展開でヒロインがかわいそうだったという意見もあります。
最凶悪魔の蜜愛ご奉仕計画 (八巻にのは)
ポイント 部屋の隅でいじける、下僕志願の悪魔
前世で恋仲だった悪魔サマエルと死に別れたリリス。生まれ変わったら再び恋を――と約束し、三百年を経て無事に再会を果たした。今世こそ彼と幸せに……と思うのに、なぜか恋が始まらない。サマエルはリリスを崇め奉って甘やかすけれど、彼女が欲しい愛だけはくれず、「私を下僕としてこき使ってくださいませ!」と言い出す始末。そのうえ、自分に従属の魔法までかけていて……。下僕志願の最凶悪魔と転生令嬢の、主従逆転ラブコメディ。
基本情報
| 著者 | 八巻にのは |
|---|---|
| 発売日 | 2021/01/01 |
| ページ数 | 350ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 83 |
口コミ
- 最強の悪魔なのに、尻尾を握りしめて部屋の隅でいじけるヘタレぶりが可愛いという声がとても多くありました。「残念なイケメンといえばこの作家」という評判どおりです。
- 前半のコミカルさから後半の仄暗い展開への切り替えが絶妙だと評判です。兄代わりの悪魔アモンの人気も高く、スピンオフを望む声が目立ちました。
- ソーニャ文庫らしい歪んだ愛を期待すると、コメディ色が強く物足りないかもしれません。
- 下僕と主人の関係のまま終わってほしかったという声もありました。
聖王猊下の箱入り花嫁 (イチニ)
ポイント 大真面目な二人の、かみ合わない会話に爆笑
枢機卿が起こした事件の責任を負い、還俗して第四皇女ルイーゼと結婚することになった聖王ライナルト。感情が高ぶって「聖力」を暴走させた過去のトラウマから、彼はルイーゼを傷つけないよう「白い結婚」を申し入れる。了承したルイーゼだったが、実は「聖力」を「精力」と勘違いしていて……。人に言いにくい悩みを打ち明けてくれたのだと思い込んだルイーゼは、なんとも斜め上の方法で初夜に挑むことに――!?
基本情報
| 著者 | イチニ |
|---|---|
| 発売日 | 2021/09/01 |
| ページ数 | 332ページ |
| 評価 | 4.1 |
| スコア | 81 |
口コミ
- 大真面目な二人の、まったくかみ合わない会話に爆笑したという声がとても多くありました。勘違いで暴走する天然のヒロインが可愛いと評判です。
- コメディの裏でシリアスな過去もしっかり描かれ、最後はヒーローが重い愛に目覚めていく展開も楽しめます。挿絵がとても美しいです。
- ヒロインの勘違いが最後まで続き、読んでいてイライラしたという声がありました。
- コメディとシリアスのどちらも中途半端で、最後に残された謎が気になるという意見もあります。
寡黙な近衛隊長は雄弁に愛を囁く (最賀すみれ)
ポイント くどいほどの言葉で主君を讃える近衛隊長
父王に虐げられ、城の北翼で近衛隊と暮らす王女ギゼラ。隊長のエリアスは無口なのに、厚い忠誠心から主君をほめたたえる言葉を延々と語り出す癖がある。その饒舌さに隊員たちとあきれる毎日は幸せだった。ところがある日、ギゼラに政略結婚の王命が下ると、エリアスの様子が変わり始める。「一度でいい。あなたに触れさせてください」――思いつめた眼差しを拒みきれず結ばれた翌朝、エリアスは姿を消していた。彼を探すうちに、ギゼラは衝撃的な真実を知り……。
基本情報
| 著者 | 最賀すみれ |
|---|---|
| 発売日 | 2023/01/01 |
| ページ数 | 330ページ |
| 評価 | 4.1 |
| スコア | 81 |
口コミ
- くどいほどの言葉でヒロインを讃えるヒーローが面白く、ぶれない偏愛ぶりに笑えるという声が多くありました。
- 二人の生い立ちに関わる伏線がきれいに回収され、二転三転する展開を楽しめると評判です。ヒーローを支える近衛隊の仲間たちも癒しです。
- ヒロインの判断の鈍さにイライラしたという声がありました。
- 展開を盛りすぎて結末が中途半端に感じる、挿絵がいまひとつという意見もあります。
呪いの王は魔女を拒む (月城うさぎ)
ポイント 拗らせた国王を引っ張っていく、前向きで格好いいヒロイン
「認めない。俺がお前を愛しているなど――」。田舎貴族の娘ララローズは、ある日突然、無実の罪で投獄されてしまう。そこに現れたのは、以前旅先で出会い、名も知らぬまま淡い恋心を抱いた美貌の男。彼は国王ジェラルドだと名乗り、ララローズの曾祖母である魔女に呪いをかけられていると告げる。旅先での紳士的な態度から一変、冷酷な支配者の目で、解呪のためにその身を差し出せと命じてきて――!? 魔女の呪いを受け継ぐ国王と、おせっかいな魔女の子孫の恋。
基本情報
| 著者 | 月城うさぎ |
|---|---|
| 発売日 | 2021/02/01 |
| ページ数 | 332ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 84 |
口コミ
- 理不尽な状況でもめげずに、拗らせた国王の首根っこをつかんで引っ張っていく、前向きで格好いいヒロインが魅力だと評判です。
- 呪いの真相が二転三転するミステリーのような展開で、終盤にすっきり謎が解けるという声が多くありました。表紙のイラストも美しいです。
- ソーニャ文庫らしい暗さや歪みはほとんどなく、仄暗い話を期待すると物足りないという声がありました。
- 呪いの仕組みがわかりにくい、文章が淡々としているという意見もあります。
人嫌い王子が溺愛するのは私だけみたいです? (春日部こみと)
ポイント 森育ちの無垢なヒロインと、心の中で「俺の妖精」と呼ぶ王子
亡くなった祖母から、髪を染めることと森を出ないことを厳命され、たった一人で森で暮らすエノーラ。ある日、狼に襲われそうになっていた元軍人のエルネストを助ける。怪我で将軍職を退いた彼は、どんな病も治す「森の魔女」の噂を聞いて森を訪れたのだという。祖母以外の人間を知らないエノーラと、ある事情から人嫌いになったエルネスト。孤独な二人は心を通わせていくが、その出会いはやがて国を揺るがす事態へとつながっていく。人嫌いの英雄と薄幸の森の乙女の物語。
基本情報
| 著者 | 春日部こみと |
|---|---|
| 発売日 | 2024/02/01 |
| ページ数 | 330ページ |
| 評価 | 4.0 |
| スコア | 80 |
口コミ
- 森育ちで素直で無垢なヒロインがとにかく可愛く、自分で考えて行動できるところも好ましかったです。保護者のつもりだったヒーローが、心の中で「俺の妖精」と思っているのも微笑ましく読めました。
- ヒロインの出自や祖母の言いつけの謎が少しずつ明らかになっていくミステリー的な展開で、最後まで飽きずに読めました。終盤、意外な人物が重たい愛を抱えていたとわかる展開には驚かされます。
- 社交界でヒロインを軽んじた相手に、ヒーローがきっぱりと言い返し処分を下す場面が胸のすく思いでした。お互いを思って身を引くすれ違いも、切なくて美味しかったです。
- ソーニャ文庫らしい歪んだ愛や重さはほとんどなく、レーベルのイメージで期待すると物足りないかもしれません。濡れ場も最後に一度だけで、甘い場面を求める人には少なめです。
- 森で身につけたヒロインの狩猟の腕が、森を出てからは一度も活かされないのが残念でした。悪役の失脚もあっけなく、ご都合主義に感じる部分もあります。
中くらい|甘さの中に仄暗さも
政敵の王子と結婚しましたが、推しなので愛は望みません! (春日部こみと)
ポイント 推しに全力のヒロインが痛快。冒頭に暴力的な場面あり
かつて自分を救ってくれた騎士を崇拝し、いつか恩返しをすることを夢見てきたアイリーン。ところが突然、兄を名乗る貴族が現れ、政略結婚をさせられることに。お相手はなんと、あの恩人の騎士クライヴだった。しかも彼は第二王子で、父の政敵だという。この結婚が彼を陥れるためのものだと知ったアイリーンは、ひそかに夫を守ると決意する。一方、彼女を警戒していたクライヴも、突飛な言動と献身ぶりに次第にほだされていき……。不遇の第二王子と、夫(推し)を守りたい元平民令嬢の政略結婚。
基本情報
| 著者 | 春日部こみと |
|---|---|
| 発売日 | 2024/09/11 |
| ページ数 | 328ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 87 |
口コミ
- 恩人を守るためなら国王とも渡り合う、行動力と覚悟にあふれたヒロインが痛快です。「妻ではなくしもべ」と言い切る推しへの全力ぶりが可愛く、何度も笑わされます。
- 彼女に騙されていてもいい、と心を決めてヒロインを愛するヒーローが素敵です。牢屋での夫婦の場面には泣いたという声が多く寄せられています。
- つらい過去を乗り越えた先に、まっすぐなハッピーエンドが待っています。歪んだ愛ではなく、コミカルで明るいラブストーリーとして楽しめます。
- 冒頭に暴力的な場面があり、苦手な人は注意が必要です。王妃や王太子への処罰が甘く、すっきりしないという声もありました。
- 時代背景のわりにヒロインの口調が現代風で、突然のオタク的なふるまいについていけなかったという意見もあります。甘い場面やその後の生活をもっと読みたかったという人もいました。
私が死ぬと死んでしまう王子様との案外幸せな日常について (クレイン)
ポイント 重い設定を、たくましいヒロインがラブコメのように変えていく
魔女狩りで捕らえられたグレーテは、不治の病に冒された王太子マティアスに、命を共有する「伴侶魔法」をかけるよう強いられる。魔法は成功し、マティアスの病は完治したが、この魔法にはとんでもない仕掛けがあった。互いの命はつながり、ほかの相手とは触れ合えなくなってしまったのだ。「お前が死んだら僕も死ぬんだぞ!」――潔癖でツンデレな王太子と、メンタルの強い魔女の、隔離された塔での恋。
基本情報
| 著者 | クレイン |
|---|---|
| 発売日 | 2024/03/12 |
| ページ数 | 306ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 86 |
口コミ
- たくましく明るいヒロインのおかげで、重い設定ながらラブコメのように楽しめると評判です。
- 純粋だった王子が、ヒロインを守るために冷酷な王へと変わっていく過程が、ほの暗くも魅力的だという声が多くありました。ヒロインにだけは甘く、その裏の顔を悟らせない一途さが光ります。
- 魔女狩りの場面など残酷な描写があり、読んでいてつらかったという声がありました。
- ヒロインが後半あまり活躍しない、盛り上がりに欠けるという意見もあります。
ヤンデレ王子は変わり者令嬢を決して逃がさない (茶川すみ)
ポイント トカゲの姿で目をそらす「優しいヤンデレ」
「僕の頭の中は、君のことだけだよ。十年前からずっと」――辺境伯令嬢ジゼルは社交界に興味がなく、生き物を育てるのが好きな変わり者。唯一の友達は金色のトカゲ・レミーだった。ところがある日、訪ねてきた王太子が、レミーは魔法で変身した第二王子レオナルドだと明かす。美麗な王子の姿に戻ったレミーに求婚されるが、ジゼルは十年も騙されていたことに怒って拒絶。もちろん、粘着質なレオナルドが諦めるはずもなく……。
基本情報
| 著者 | 茶川すみ |
|---|---|
| 発売日 | 2024/05/14 |
| ページ数 | 298ページ |
| 評価 | 4.1 |
| スコア | 81 |
口コミ
- ヤンデレなのに、トカゲの姿のときはヒロインの湯浴みで必死に目をそらすなど、ちゃんとヒロインを思う「優しいヤンデレ」だと評判です。
- ヒロインの両親のなれそめが衝撃的で面白いという声が多くありました。重い雰囲気ではないので、ソーニャ文庫の入門にも向いています。
- 正体を隠していただけのヒーローを、ヒロインがそこまで激しく拒むのが理解できないという声が多くありました。
- 重い愛のはずが全体に軽く、ソーニャ文庫らしい歪みが物足りないという意見もあります。
人は獣の恋を知る (栢野すばる)
ポイント 世話焼きの国王に癒されるが、ヒロインの過去は壮絶
若き国王アンドレアスは、異国の王女と政略結婚することに。ところが輿入れの直前に王女は姿を消し、身代わりの娘リーラがよこされる。無垢で無防備な彼女に庇護欲をかき立てられ、つい世話を焼いてしまうアンドレアス。腹の探り合いをしなくていいリーラとの暮らしは、彼に安らぎを与えていた。だがある日、王女発見の知らせが入る。国へ戻ろうとするリーラに、アンドレアスは国王の仮面を脱ぎ捨てて――。『人は獣の恋を知らない』のスピンオフです。
基本情報
| 著者 | 栢野すばる |
|---|---|
| 発売日 | 2021/09/01 |
| ページ数 | 348ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 87 |
口コミ
- 理性的な策士なのに、ヒロインの前では世話焼きのオカンになってしまう国王が魅力的だという声がとても多くありました。
- リーラの正体や謎の少○の声などミステリー要素もあり、最後まで飽きないと評判です。前作を読んでいなくても楽しめます。
- ヒロインの過去の虐待がかなり壮絶なので、苦手な方は注意が必要です。
- 黒幕である女王があっさり折れて、終盤は駆け足だという声もありました。
敵しかいない政略結婚のはずが、夫に密かに溺愛されてます!? (春日部こみと)
ポイント 人前では不仲、二人きりでは甘い夫婦。過去の話は重め
戦争が終わり、和平の証として元敵国の王カーティスに嫁いだアンナリーザ。彼女はこの国にとって、王族を殺した英雄の娘――王宮中から憎まれ、夫の視線も氷のように冷たい。ところが初夜、寝室を訪れたカーティスは昼間とは別人のように甘く彼女を愛して……。人前では冷たく、二人きりのときだけ溺愛する『逆仮面夫婦』の設定に、親世代の裏切りと陰謀が絡むシリアスな愛憎劇。生真面目な腹黒陛下と、苦境にめげないポジティブ令嬢の行きつく先は。ソーニャ文庫の原点回帰とうたわれた、読み応えのある政略結婚もの。
基本情報
| 著者 | 春日部こみと |
|---|---|
| 発売日 | 2025/04/10 |
| ページ数 | 312ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 84 |
口コミ
- 人前では不仲を演じて、二人きりのときだけ甘くなる「逆仮面夫婦」の設定が新鮮で楽しかったです。よくある健気ヒロインものかと思って読んでいたら、中身はしっかりシリアスな愛憎劇でした。
- 親世代の裏切りや陰謀が明かされていく展開がミステリーとしても読み応えがあって、ラストのヒーローの独白にはゾワっとしました。歪んでいるのに一途で重たい愛は、まさに原点回帰の「これぞソーニャ」です。
- 仇の娘として針の筵の王宮に嫁いでも、前向きに踏みとどまるヒロインが本当に強い。賢くて人の気持ちがわかる子なので、冷遇されていた使用人たちが少しずつ味方になっていくのも読んでいてうれしかったです。
- ヒロインの両親にまつわる過去の話がかなりしんどくて、ソーニャ好きでも途中で「もう許して」となりそうなくらい重かったです。ハッピーエンドではあるけれど、後味がドロドロで読み返すのはためらいます。
- 高評価に期待して読んだぶん、個人的にはぐっと引き込まれるところがありませんでした。逆仮面夫婦のいちゃいちゃも思ったほどツボにはまらず、甘さを一番の目当てにすると物足りないかもしれません。
- ヒロインの母がなぜ母国を裏切ったのか、その経緯がほとんど描かれず謎のまま残ったのが気になりました。人前で不仲を装うヒーローの態度も、少し男気に欠けるように感じてしまいました。
せっかく死に戻ったのだから、ヤンデレマフィアの溺愛ルートだけは嫌なんですが (戸瀬つぐみ)
ポイント 二度と手放さないと誓ったヒーローの、重すぎる一途さ
父の遺した借金のため偽装結婚した夫と、その愛人に毒殺された子爵令嬢ルーチェ。気がつくと、時は二年前に戻っていた。結婚前、悪名高いマフィアのドン・アルバーノが家に踏み込んできたあの日。ところが記憶とは違い、彼は紳士的にルーチェへ手を差し伸べ、借金をすべて肩代わりすると言って強引に結婚してしまう。一度目の人生とはまるで違う彼の優しさに、ルーチェは少しずつ心を許していくが――。一途な悪党と薄幸の令嬢が、二度目の人生で最悪の結末に抗う死に戻りロマンス。
基本情報
| 著者 | 戸瀬つぐみ |
|---|---|
| 発売日 | 2026/02/05 |
| ページ数 | 318ページ |
| 評価 | 4.2 |
| スコア | 83 |
口コミ
- 今度こそ二度と手放さないと誓ったヒーローの、重すぎるほどの執着と一途さが胸に響きます。彼の気持ちが明かされるたびに愛の重さを思い知らされ、エピローグは本当に最高でした。
- 守られるだけでなく、自分の居場所を得て強くなろうとするヒロインの成長に好感が持てました。二人が過去の因縁を断ち切る場面は格好よく、必見です。
- 銃や車が出てくるのに貴族社会が残っている世界観が新鮮でした。二人の死に戻りが並行して描かれる構成が見事で、謎解きや復讐もあって最後まで飽きません。
- いつから、なぜそこまでヒロインを好きなのかの説得力が少し弱く、ストーカーのような執着には引っかかりを感じました。マフィアで貴族という設定にも違和感が残ります。
- ヒロインを苦しめた父親や元夫への決着のつけ方に、物足りなさや納得のいかなさを感じる人もいそうです。
重め|「これぞソーニャ」と言われる作品
堕ちた軍神皇子は絶望の檻で愛を捧ぐ (桃城猫緒)
ポイント 英雄叙事詩のような重厚な物語。「過去一泣いた」という声多数
ヒスペリアの英雄・クラウディオは、明日処刑される。この世でただひとり愛する女性を想いながら――。十数年前、第二皇子クラウディオは、人質として帝国にいた公女アマンダと身分違いの恋に落ちた。軍人としての功績で晴れて婚約者と認められ、二人だけの挙式を挙げる。しかし動乱の世に翻弄され、追い込まれていくクラウディオは、やがてアマンダの愛しか信じられなくなり……。正義を貫いた英雄と人質の公女の、世界を歪ませるほどまっすぐな愛の物語。
基本情報
| 著者 | 桃城猫緒 |
|---|---|
| 発売日 | 2023/02/01 |
| ページ数 | 350ページ |
| 評価 | 4.2 |
| スコア | 82 |
口コミ
- TLの枠に収まらない、英雄叙事詩のような重厚な物語だという声がとても多くありました。「過去一泣いた」「一生忘れない」という感想が目立ちます。
- 17世紀の三十年戦争を下敷きにした歴史の描き込みが確かで、正義を貫くほど追い詰められていくヒーローの姿に胸を打たれると評判です。最後には救いがあります。
- ヒーローが心を壊していく過程がとにかくつらく、疲れているときには勧めないという声がありました。
- 大団円ではなく、歴史や政治の部分が説明的で駆け足に感じるという意見もあります。
デスゲームの黒幕を愛の力でなんとかする方法 (クレイン)
ポイント ヒロイン以外どうでもいい、とことん悪党なヒーロー
王立魔術学院の卒業の日、魔術のことしか頭にない令嬢マリオンは、突然デスゲームに巻き込まれてしまう。黒幕は、二年前に卒業した公爵子息セルジュ。誰も殺さず、自分も殺されないよう必死に立ち回ったものの、結局命を落とした……はずが、気づけば入学前に時間が戻っていた。あの惨劇を繰り返させないため、デスゲームの原因となったセルジュの妹の死を防ごうと奔走するマリオン。ところがなぜかセルジュにつきまとわれ、強引に婚約者にされてしまい――。サイコパスな黒幕公爵と魔術偏愛令嬢の、愛か死かのタイトロープ・ロマンス。
基本情報
| 著者 | クレイン |
|---|---|
| 発売日 | 2024/12/11 |
| ページ数 | 292ページ |
| 評価 | 4.5 |
| スコア | 89 |
口コミ
- ヒロイン以外はどうでもいいと思っている、とことん悪党なサイコパスヒーローが「これぞソーニャ」でした。ヒロインを手に入れるためにすべてを計画的に進め、何も知らないのはヒロインだけという狂気がたまりません。
- 芯の強さと、どこか抜けた純粋さをあわせ持つヒロインが魅力的です。ヒーローの異母妹と三人で過ごすお茶会の時間は平和で楽しく、ヒロインの善良さが際立ちます。
- 最後に入るヒーロー視点の種明かしで、すべてに納得がいきました。閨の場面よりもストーリーがしっかりしていて、読み物として一気に楽しめます。
- 人の本質は変わらないという結末なので、ヒーローの悪事がいつかヒロインにばれたらと思うと少し怖くなります。ヒロインがかわいそうに感じる人もいそうです。
- 挿絵のヒーローが美しい公爵のイメージと合わず、閨の場面の挿絵が多いのも気になったという声がありました。
3回婚約破棄された令嬢ですが、肉欲を禁じられた聖騎士様に迫られています (春日部こみと)
ポイント 後半で雲行きががらりと変わる、どんでん返し
相手の都合で三度も婚約が破談になった侯爵令嬢ジェラルディン。男性に頼らず生きていこうと、王太子妃の女官になるつもりでいた彼女を、初恋の人である聖騎士団長サミュエルがデートに誘い、突然プロポーズしてくる。聖騎士は結婚できないはずなのに、「君が結婚してくれるなら引退する」と言い切る彼。仕事に生きるつもりだった心が揺れるなか、狩りの最中に嵐に遭い、二人は狩猟小屋に取り残されて……。
基本情報
| 著者 | 春日部こみと |
|---|---|
| 発売日 | 2026/06/04 |
| ページ数 | 284ページ |
| 評価 | 4.2 |
| スコア | 83 |
口コミ
- 前半は穏やかな求愛の物語ですが、後半で雲行きががらりと変わり、最後に「そう来たか」と驚かされるどんでん返しが待っています。「これぞソーニャ文庫」と評価する声が多くありました。
- 登場人物それぞれが腹に一物を抱えていて、先が気になって一気に読めます。読み終えてからプロローグを読み返すと、印象が変わります。
- 結末を踏まえると、序盤でヒロインが結婚に迷っていた描写に違和感が残るという声がありました。
- 前半はやや中だるみするという意見もあります。タイトルから想像する明るいラブコメではないので注意が必要です。
二百年後に転生したら、昔の恋人にそっくりな魔導士に偏愛されました (蒼磨奏)
ポイント 二百年待ち続けたヒーローの孤独に胸が締めつけられる
幼い頃から何度も夢に見る「イヴァン」。ミーリアは、彼こそが前世の恋人だと確信していた。女癖の悪い王の庶子として、美しくも冷遇されてきたミーリアにとって、いつか彼に会いたいという希望だけが生きる理由だった。異母姉に救われて侍女となった彼女は、姉の嫁ぎ先ウルティム王国で、イヴァンにそっくりな魔導士アレクシスと出会う。前世を確かめるまでもなく二人は惹かれ合い、結婚するが――。謎めいた最恐魔導士と、前世の夢を見る侍女。運命の相手ともう一度恋をする物語。
基本情報
| 著者 | 蒼磨奏 |
|---|---|
| 発売日 | 2024/07/10 |
| ページ数 | 348ページ |
| 評価 | 4.5 |
| スコア | 86 |
口コミ
- 最終章で明かされるヒーローの過去によって、それまでの疑問がすべて解け、伏線もきれいに回収されます。二百年待ち続けたヒーローの孤独を思うと胸が締めつけられる、という声が多く寄せられています。
- 作者のあとがきにある通り、狂気的でロマンティックな歪んだ愛の物語。ヒーロー視点では、ヒロインへの一途で重すぎる想いがよくわかります。
- 出版社の公式サイトで読める番外編で、本当の完結を迎えます。番外編まで読んで号泣したという感想がとても多い作品です。
- 過去の場面には殺人や人体実験などの重い描写があり、ただ甘い溺愛を求めて読む作品ではないという声がありました。
- 物語の結末となる番外編が本に収録されておらず、サイトまで読みに行く必要があるのが面倒だという意見もあります。
諦観の皇帝は密偵宮女を寵愛する (最賀すみれ)
ポイント すべてをあきらめていた皇帝が、生きる希望を見いだしていく
帝位の簒奪をもくろむ一族の娘・璃々は、密偵として後宮に入り、悪政を敷くと噂の皇帝・獅苑と対面する。ところが彼は、皇太后に陥れられ、後宮に追いやられたお飾りの皇帝だった。民を思い、外の話を楽しそうに聞く姿は、まるで賢帝そのもの。一族の刃を彼に向けさせまいと、璃々は説得のため故郷へ帰ろうとするが、そのとき「璃々を手放せない」と獅苑が苦しげにささやき……。希望を捨てていた皇帝と健気な宮女の、後宮ロマンス。
基本情報
| 著者 | 最賀すみれ |
|---|---|
| 発売日 | 2024/01/01 |
| ページ数 | 286ページ |
| 評価 | 4.7 |
| スコア | 84 |
口コミ
- 何度も志を砕かれ、すべてをあきらめていた皇帝が、ヒロインを愛したことで生きる希望を見いだしていく展開に胸を打たれます。皇帝の苦悩が痛いほど伝わってくるという声がありました。
- 後宮ものですが女性同士のいがみ合いはなく、二人がうまくいくよう計らう妃たちの心遣いが素敵です。政権争いのドラマとしても読み応えがあり、最後はヒロインの聡明さが光るハッピーエンドです。
- あれほど恐ろしく描かれた皇太后があっさり退場するのが意外だったという声がありました。
- 難しい漢字が多く、真相の一部に納得しにくいという意見もあります。濡れ場は少なめです。
裏切りの騎士と呪われた皇女 (戸瀬つぐみ)
ポイント 国を失っても気高い皇女と、一途な騎士の深い愛
反乱軍に国を滅ぼされた元皇女オデットは、くじで選ばれた騎士ユリウスの妻として下げ渡されてしまう。その男は、かつて教師としてオデットに仕えていた技官「ジョン」だった。ひそかに想いを寄せていた彼が、容姿も身分も名前も偽り、反乱軍を宮殿に引き入れた裏切り者だったと知り、オデットは屈辱に打ち震える。さらに、ある理由からオデットの体に施されていた「呪い」が発動してしまい……。裏切りの騎士と亡国の皇女、踏みにじられた想いの行方は――?
基本情報
| 著者 | 戸瀬つぐみ |
|---|---|
| 発売日 | 2021/05/01 |
| ページ数 | 314ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 84 |
口コミ
- 国を失っても気高く、民のために自らを犠牲にしようとする皇女の強さと、彼女を一途に想う騎士の深い愛に泣けたという声が多くありました。
- 皇族らしい男性的な口調のヒロインと、最後まで敬語を崩さないヒーローの対比が魅力的だと評判です。呪いの謎もきちんと解けます。
- 序盤のヒーローの強引な行動や、ヒロインが心を許していく経緯に納得できないという声がありました。
- ソーニャ文庫らしい歪みは控えめで、後半はラブコメ寄りになるので物足りないという意見もあります。
選ぶときのコツ
重めの作品には、暴力や虐待、残酷な場面が含まれることがあります。
作品ページの「気になる点」に、苦手な人が注意したい描写をまとめているので、読む前に確かめておくと安心です。
逆に「ソーニャ文庫らしい暗さを期待すると物足りない」と書かれている作品は、はじめての一冊に向いています。
あわせて読みたい
レーベルの特徴はソーニャ文庫とは?、作品の一覧はソーニャ文庫のおすすめ、執着の強いヒーローはヤンデレ特集にもまとめています。
ほかのTLレーベルの重さはTL小説の重さ別ガイドにまとめました。
