樋口美沙緒さんは、キャラ文庫で作品を発表しているBL作家です。
口コミでは、つらい境遇に置かれた主人公の健気さと、それを支える丁寧な心理描写がよく挙げられ、「何度も読み返したくなる」「シリーズで一番泣いた」という声が目立ちます。
口コミから見える作風
階級社会を描く筆力
英国の名門貴族の家や海運会社といった舞台を、暮らしの細部まで書き込む筆致が評判です。
身分や家名の重さが恋の障害として効いてくるので、甘さより読み応えを求める人に向いています。
謎がほどけていくファンタジー
失われた記憶や呪い、国の成り立ちといった謎を巻ごとに明かしていく構成で、伏線の回収が見事だという声が多く見られます。
脇役まで個性豊かなのも人気の理由です。
つらさの先にある感動
序盤や中盤は主人公が苦しむ展開が長く、読むのがつらいという意見もあります。
そのぶん、二人がたどり着く結末に涙したという感想がとても多い作家です。
おすすめの作品
パブリックスクール 檻の中の王 (樋口美沙緒)
ポイント 英国貴族の家を舞台にした人気シリーズの1作目。重厚な世界観が評判
ただ一人の肉親だった母を亡くし、身寄りをなくした主人公を引き取ったのは、イギリスの名門貴族である父の実家グラームズ家でした。そこで出会った義兄エドワードは、かつては優しく接してくれた相手。ところが再会した彼はなぜか冷たく、「いずれ日本に帰れ」と突き放してきて……。階級社会の重い空気のなかで揺れる二人の関係を描く、英国貴族ものシリーズの第1巻です。
基本情報
| 著者 | 樋口美沙緒 |
|---|---|
| 発売日 | 2015/10/01 |
| ページ数 | 333ページ |
| 評価 | 4.5 |
| スコア | 89 |
口コミ
- 逆境に置かれた主人公の孤独と健気さが胸に迫り、何度も読み返したくなる作品だという声が多くありました。階級社会の暗部や暮らしの細部まで丁寧に書き込まれた筆力も好評です。
- 息苦しい日々に風穴をあけるオーランドの存在が救いになっていると評判です。主人公を「コマドリちゃん」と呼ぶ場面や、心に残るせりふを挙げる感想もありました。
- 義兄の真意が見えないまま進む構成が次巻への引きになっていて、シリーズを最後まで読むと印象が大きく変わるという意見もあります。
- この巻は主人公がつらい目に遭い続ける展開で、義兄の態度が威圧的すぎて好きになれないという声が多くありました。
- 主人公の視点だけで語られるため、義兄が何を考えているのかつかみにくいという意見もあります。
王を統べる運命の子 1 (樋口美沙緒)
ポイント 記憶をなくした孤児が王都へ旅立つ、謎が謎を呼ぶファンタジー
戦の傷あとが残る貧しい国境の街に、王都から遣いがやってきた。国王を守る「七使徒」を選ぶためだという。白羽の矢が立ったのは、三年より前の記憶を持たない孤児のリオ。仕事もろくにもらえず、その日暮らしを続けてきた自分がなぜ――。わけもわからぬまま、リオは黒衣の魔術師ユリウスとともに王都を目指す旅に出るが……。色あせた辺境から広い世界へ、激しく動きだす運命と恋を描くファンタジー・シリーズの第1巻です。
基本情報
| 著者 | 樋口美沙緒 |
|---|---|
| 発売日 | 2020/02/01 |
| ページ数 | 373ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 86 |
口コミ
- 失われた記憶、主人公の不思議な力、三年前の戦と魔女など、謎が謎を呼ぶ構成で続きが気になって一気読みしたという声が多くありました。王道の筋立てなのにわくわくすると好評です。
- 魔法や血筋、身分制度といった世界観がわかりやすく描かれ、ユリウスやアラン、七使徒の候補たちなどキャラクターが個性豊かだと評判です。
- 親友セスが残す言葉が心に響いた、リオの苦しみに涙したという感想が目立ちます。全4巻を読み通すと見事に謎が解ける大団円だという意見もあります。
- 設定がどこかから借りてきたようで厚みに欠ける、次の巻が読みたいとはあまり思えなかったという意見もあります。
狗神の花嫁 (樋口美沙緒)
ポイント 忘れられかけた狼の神との恋。神の孤独に泣けると評判
かつて雪山で遭難したところを、山を治める九尾の狼に救われた比呂。「いつか迎えに行く」という言葉は夢だと思っていたのに、約束の日、祖母が倒れたその晩に狗神が現れ、比呂は強引に神の領域へ連れ去られてしまう。人々に忘れられて力を失いかけた狗神は、比呂を伴侶として冷たく扱い、祖母のもとへ帰る道は彼の真名を当てることだけ。昼は美しい銀狼、夜は傲慢な男の姿になる神との、恋の御伽草子です。
基本情報
| 著者 | 樋口美沙緒 |
|---|---|
| 発売日 | 2012/01/01 |
| ページ数 | 285ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 86 |
口コミ
- 序盤のすれ違いはつらいものの、狗神の孤独や優しさが少しずつ見えてくる過程が丁寧で、何度も泣いたという声が多くありました。人に忘れられ、土地を切り刻まれた神の嘆きが胸に迫ると評判です。
- 眷属の藤と茜が魅力的で、とくに仔狼の茜が可愛いと好評です。正直に揺れてしまう狗神の尻尾や、藤や茜に焼きもちを焼く姿にも萌えたという意見があります。
- 樋口美沙緒さんらしく感情の描き方が巧みで、祖母の教えや里の開発問題も後半できちんと整理され、すっきり読み終えられると評判です。
- 比呂の頑なな態度や神様への口のきき方にいらいらして、入り込めなかったという声が多くありました。
- 祖母の死に目に会えないなど比呂に理不尽なことが重なり、狗神のふるまいにも納得しきれなかったという意見もあります。
はじめての一冊は
長いシリーズにじっくり浸るなら『パブリックスクール 檻の中の王』、冒険ものが好きなら『王を統べる運命の子 1』から始めるのがおすすめです。
そのほかの掲載作品
読者の評価とレビュー件数をもとにしたスコアの順に並べています。
- パブリックスクール [4]
- パブリックスクール [3]
- パブリックスクール-ツバメと殉教者-
- パブリックスクール-リーストンより愛をこめて-
- 王を統べる運命の子 3
- パブリックスクール-リーストンより愛をこめて- 2
- パブリックスクール ロンドンの蜜月
- パブリックスクール-ツバメと監督生たち
- パブリックスクール-ツバメと監督生たち-
- 王を統べる運命の子 2
- 王を統べる運命の子 4
- 他人じゃないけれど
- 八月七日を探して
- ヴァンパイアは我慢できない dessert
- 予言者は眠らない
同じレーベルの作品はキャラ文庫の案内にまとめています。
