耳やしっぽのある獣人、獣の頭を持つ王、呪いで動物の姿に変わってしまう人――。
BL小説には、人ならざる存在との恋を描いた作品がたくさんあります。
もふもふの可愛さを楽しめるのはもちろん、種族や姿の違いを越える恋に心を打たれる作品も多いジャンルです。
獣人BLの楽しみ方
- しっぽや耳の動きで、気持ちが隠しきれない攻めや受けの可愛さ
- 嗅覚などの獣の能力が、恋のすれ違いや気持ちの伝え方に生かされる設定
- 種族の違いや、見た目で疎まれてきた過去を乗り越えていく物語
- 動物の姿のときにしかできない触れ合いの、もどかしさと甘さ
おすすめの作品
狼殿下と身代わりの黒猫恋妻 (貫井ひつじ)
ポイント 声を失った黒猫獣人が、身代わりの花嫁として狼獣人の王弟に嫁ぐ物語です。匂いで感情を読み取る攻めと、声を出せない受けという組み合わせが絶妙で、デロデロに甘い溺愛に癒されると評判です。人気シリーズの1作目です。
公爵領で働く黒猫獣人のシェインは、ある出来事が原因で声を失っていたが、使用人仲間と平和に暮らしていた。ところが、猫獣人の国の末王子の身代わりとして、狼獣人の国の王弟ランフォードに嫁がされることに。鋭い嗅覚で感情まで嗅ぎ分けるランフォードには、シェインの怯えと悲しみが手に取るようにわかり、噂と違う様子に疑問を抱く。「君が家に帰れるように尽力する」と約束した彼は、偽りのない純粋なシェインに惹かれていき…?
基本情報
| 著者 | 貫井ひつじ |
|---|---|
| 発売日 | 2021/09/01 |
| ページ数 | 222ページ |
| 評価 | 4.6 |
| スコア | 90 |
口コミ
- 匂いで感情を読み取る攻めと、声を出せない受けという設定がとても良く、デロデロに甘い溺愛に癒されるという声が多くありました。
- 家族のように大切にしてくれた人たちとの場面に泣けたという感想もあります。人気シリーズの1作目です。
- 展開が急ぎ足で、不憫な設定のわりにサクッと解決するという声がありました。
- 受けの周りの人物の描き方がやや雑だという意見もあります。
呪われた黒獅子王の小さな花嫁 (月東湊)
ポイント 呪いで黒獅子の頭を持って生まれた王子のもとに、小人族の青年が嫁いできます。太陽が出ると踊る明るい受けが、孤独な王の心を溶かしていく、おとぎ話のような物語です。
呪われた孤独な王子のもとに、太陽のようにまぶしい小人族の青年が輿入れしてきた!? 黒獅子の頭を持つ王子ダルガートを厭う父王が、花嫁に指名したのは小人族。人間の半分の背丈しかなく、娘もいない一族の中で名乗りを上げたのは、族長の息子リラだった。かつて戦から村を救ってくれた王子にひそかに憧れていたリラは、王宮で孤独に生きる彼の味方になりたいと願うが、ダルガートは「私の運命に巻き込んですまない」と告げてきて!? 種族を超えたラブ・ファンタジー。
基本情報
| 著者 | 月東湊 |
|---|---|
| 発売日 | 2021/06/01 |
| ページ数 | 375ページ |
| 評価 | 4.6 |
| スコア | 90 |
口コミ
- 太陽が出ると踊る、明るく前向きなリラが、孤独な王の心を溶かしていく姿に心が温かくなるという声がとても多くありました。
- おとぎ話のような世界観で、呪いを解くかどうかの選択を含めた結末の余韻が素晴らしいと評判です。挿絵も美しいです。
- 呪いの原因を作った父王の真意が最後までわからない、という声が多くありました。
- もっと二人のその後を読みたかったという感想もあります。
恋する豹と受難の猫 (野原滋)
ポイント 夜は猫、昼は豹――呪いで互いに獣の姿になるため、秘密を知らないまま惹かれ合う二人のすれ違いが楽しい一冊。前世の記憶で作る料理も見どころです。
強い魔力を持つ王族と貴族だけが宮殿で贅沢を極め、平民は虐げられている世界。農民の子ケインは、貴族の役人に逆らったため、夜の間は猫の姿になる呪いをかけられてしまう。実はケインは、現代日本からの転生者。前世の記憶を生かして宮殿にもぐりこみ、呪いをかけた役人を探していたところ、庭で美しい豹を見かける。その夜、猫の姿で豹の飼われている離れを訪ねると、そこには金髪の美しい青年がいた。彼こそ、同じく呪いで昼は豹にされている王子リヒトールだった――。
基本情報
| 著者 | 野原滋 |
|---|---|
| 発売日 | 2021/03/18 |
| ページ数 | 255ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 84 |
口コミ
- 昼と夜で互いに獣の姿になるため、秘密を知らないまま惹かれ合う二人のすれ違いが面白いと評判です。
- 前世の記憶で料理を作り、王子の胃袋をつかんでいく展開が楽しく、プリンに夢中になる王子が可愛いという声が多くありました。猫と豹の挿絵も素敵です。
- 前世で亡くなった主人公の家族へのフォローがなく、もやもやしたという声がありました。
- 要素が盛りだくさんなわりに、どれも掘り下げが浅く、呪いの犯人との決着があっさりしているという意見もあります。
行き倒れの黒狼拾いました (小中大豆)
ポイント 架空の江戸で、大店の若旦那が行き倒れの狼獣人を拾うところから始まります。うぶな年下の狼が、一途なスパダリへと成長していくのが楽しいと評判です。
薄汚れた狼の獣人が、食い逃げしようとしたらしい!? 退屈しのぎと好奇心から、その男を助けてやった老舗大店の若旦那・夢路。天性の商才と勘を持つ夢路は、磨けば光る逸材のクロに一目惚れする。「行くところがないなら、私の下で働いてみないか?」。夢中で自分を求めてくるひたむきな若さが新鮮で心地よい。けれど、元は裕福な出らしいこの男前は、夜中にときどきうなされていて…!?
基本情報
| 著者 | 小中大豆 |
|---|---|
| 発売日 | 2022/06/01 |
| ページ数 | 371ページ |
| 評価 | 4.6 |
| スコア | 90 |
口コミ
- うぶな年下の狼獣人が、一途なスパダリへと成長していく姿が楽しいという声が多くありました。
- 江戸を思わせる架空の町を舞台にした世界観がしっかりしていて、商売の場面もテンポのいい江戸っ子口調の会話も読み応えがあると評判です。
- 経験豊富で積極的な受けが苦手だったという声がありました。
- 後半は受けが弱気になり、気っ風の良さが薄れて読むのがつらかったという意見もあります。
暴れ猫ガイドは狼戦士の溺愛から逃げられない (魚形青)
ポイント 最強の狼戦士と、強気で自由奔放な猫獣人のケンカップル。センチネルバースの設定で、癒しの方法が「猫吸い」と呼ばれるのが面白いと評判です。
狼の戦士のうち、センチネルと呼ばれる者を癒せるのは、なぜか猫族だという。そのせいで、兄弟同然の若様レミを連れ去った狼戦士たちに反感を抱いていた猫獣人のフィン。ところが隊長のゲイルから、フィンにも癒し手(ガイド)の素質があると告げられ、村を守るため部隊に同行することに。戸惑いながらも役目を受け入れるうち、最強と呼ばれながら特定のガイドを持たないゲイルのことが気になり始めて……。最強狼戦士と暴れ猫ガイドの、喧嘩バディのセンチネルバース。
基本情報
| 著者 | 魚形青 |
|---|---|
| 発売日 | 2025/07/01 |
| ページ数 | 237ページ |
| 評価 | 4.2 |
| スコア | 81 |
口コミ
- ガイドがセンチネルを癒す方法が「猫吸い」と呼ばれるのが面白く、猫好きにはたまらないという声がありました。強気で自由奔放な受けが本物の猫のように可愛いです。
- 人間の戦争に傭兵として駆り出される獣人たちの物語で、最後は自治を勝ち取るハッピーエンドです。
- 文庫一冊に対して設定が多く、終盤が駆け足に感じたという声がありました。戦場での濡れ場など、展開に無理を感じる場面もあります。
赤獅子王の運命は純白オメガ (貫井ひつじ)
ポイント 人質として獅子族の国に送られた不遇な王子を、獅子王が最初から最後まで溺愛し続けるオメガバースです。毛繕いの場面が人気です。
敗戦国から人質として獅子族の国へ送られた、ヒト族の王子エリシャ。獅子王ディオンとの謁見の場で項を噛まれ、故郷では「獣憑き」と迫害されるオメガだったことが明らかになる。父王が運命の番に溺れて周囲を不幸にしたことから、ディオンはエリシャに会わないと宣言するが、その香りに抗えず……。溺愛する獅子王と不遇な王子の、獣人オメガバースです。
基本情報
| 著者 | 貫井ひつじ |
|---|---|
| 発売日 | 2022/08/01 |
| ページ数 | 232ページ |
| 評価 | 4.2 |
| スコア | 83 |
口コミ
- 不遇な受けを、最初から最後まで一途に溺愛し続けるスパダリ獅子王が好評で、安心して読めるという声が多くありました。
- 意地悪な令嬢や受けの母国の王族がきちんと報いを受け、読後感がすっきりすると評判です。毛繕いの場面も人気です。
- 出会ってすぐに項を噛むなど展開が唐突で、二人の日常の場面が少なく物足りないという声がありました。
- 受けの母国の差別描写を読んでいて嫌な気分になったという意見もあります。
眠り屋羊は狼貴公子の閨で恋をする (村崎樹)
ポイント 肉食獣と草食獣の格差がある世界で、眠りの魔法を使う羊獣人が、不眠に悩む狼の貴公子を寝かしつける物語。ぬいぐるみを抱いて眠る狼のギャップが可愛いと評判です。
肉食獣と草食獣の獣人が暮らす商業都市。魔法で人々を眠りに導く「眠り屋」を営む羊獣人のメロウは、不眠に悩む狼の貴公子オリヴェルを眠らせる依頼を受ける。肉食獣を怖がっていたメロウだったが、誠実な彼に惹かれていく。ところがある夜、オリヴェルが別人のように豹変し、自分は第二の人格だと名乗り……。
基本情報
| 著者 | 村崎樹 |
|---|---|
| 発売日 | 2022/09/30 |
| ページ数 | 258ページ |
| 評価 | 4.1 |
| スコア | 80 |
口コミ
- 肉食獣と草食獣の格差や偏見がきちんと描かれ、その垣根を越えていく二人の恋が優しい読後感だという声が多くありました。
- ぬいぐるみを抱いて絵本で寝かしつけられる狼の貴公子のギャップが可愛いと評判です。粗暴だけれど根は優しいもうひとつの人格にも愛着がわくという感想があります。
- 二重人格の扱いが軽く、似た設定の人気作を連想させるという声がありました。
- 攻めの父親との確執が回収されない、イラストの受けの目が大きすぎるという意見もあります。
はぐれ銀狼と修道士 (栗城偲)
ポイント 狼男退治を命じられた修道士が、山で出会った心優しい人狼と寄り添っていく物語。孤独な二人が家族になっていく姿が温かいと評判です。
村人をさらって喰らう凶暴な狼男を退治してこい――司祭から無理難題を押しつけられ、ひとりで山へ向かった修道士のシリル。死を覚悟した彼の前に現れたのは、美しい銀狼のグレアムだった。怪我で動けないシリルを、青年の姿に変身して助けてくれた彼は、噂とは正反対の穏やかな人狼で……。孤独な二人が寄り添い、家族になっていく物語です。
基本情報
| 著者 | 栗城偲 |
|---|---|
| 発売日 | 2022/06/01 |
| ページ数 | 321ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 86 |
口コミ
- 身寄りのない修道士と、ひとりきりで暮らしてきた人狼が、互いを思いやって寄り添っていく姿が優しく温かいという声が多くありました。
- 前半は事件の真相に迫るミステリー、後半は新天地での二人の暮らしが描かれ、攻め視点も好評です。純真な人狼グレアムが可愛いと評判です。
- 里の大人たちの冷酷さに腹が立ち、読み返すのがつらいという声がありました。
- 修道士や教会の設定に違和感がある、謎解きが中途半端という意見もあります。
コメディで楽しむなら
呪いで巨大な「シヴァ犬」(どう見ても柴犬)になってしまう『魔術師は野獣な貴公子に溺れる』や、関西弁をしゃべる子パンダが登場する『皇太子は宮廷道士を寵愛する』もおすすめです。
魔術師は野獣な貴公子に溺れる (小中大豆)
恋人もいない陰キャなフリーランスの魔術師ネロ。ときどき顔を見せる貴族の三男ミケーレは、学生時代からの友人で、ネロの長年の片想いの相手だ。名うての遊び人なのが玉に瑕だけれど、どうせ自分なんてと親友のポジションに甘んじていたある日、ミケーレが遊び相手の令嬢から呪いをかけられたと告げる。誰もが目を背ける醜悪な獣、破壊をつかさどる「シヴァ犬」になる呪い――。それは、ネロが受けた仕事だった!
基本情報
| 著者 | 小中大豆 |
|---|---|
| 発売日 | 2021/01/19 |
| ページ数 | 223ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 87 |
口コミ
- 犬が存在しない世界で、恐ろしい怪物とされる「シヴァ犬」が実は巨大な柴犬という設定に笑った、モフモフが可愛いという声がとても多くありました。
- 遊び人だけれど憎めない貴公子が、本当の恋に気づいて改心していく姿と、罪悪感を抱えながら奔走する健気な受けが良かったと評判です。
- 攻めの節操のなさが苦手だという声がありました。
- 恋愛の場面は短めで、もっと読みたかったという意見もあります。
皇太子は宮廷道士を寵愛する 愛されたがり子パンダの秘密 (滝沢晴)
王睿(ルイ)は、仙術は苦手だが調薬に長けた道士。宮廷に仕えていた頃、人の細胞の成長を逆行させて死に至らしめる薬の開発を命じられたが、正義感から断って追放され、今は田舎でひっそり暮らしている。宮廷時代、いつもふらりとやってきて構ってくれた武官の颯伸(サーシェン)を懐かしく思っていたところ、突然、都から皇太子がルイを迎えに来た。その皇太子こそがサーシェンだった。宮廷に戻ったルイは、人の言葉をしゃべる子パンダと引き合わされ、皇太子の愛人のふりをしながら子パンダの謎を解くことになり……。
基本情報
| 著者 | 滝沢晴 |
|---|---|
| 発売日 | 2023/02/17 |
| ページ数 | 254ページ |
| 評価 | 4.6 |
| スコア | 90 |
口コミ
- 関西弁をしゃべる子パンダのスーがとにかく可愛いと、ほとんどの感想で絶賛されていました。挿絵の子パンダも癒されます。
- 鈍感な受けに気持ちが伝わらず空回りする、溺愛皇太子の独占欲が面白いと評判です。宮廷の陰謀を解決する展開も爽快です。
- 展開が予想どおりで、劇的ななれそめや驚きは少ないという声がありました。
- 受けと攻めのキャラクターにひねりがない、誤字脱字が気になるという意見もあります。
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