高遠琉加さんは、キャラ文庫やガッシュ文庫、シャレード文庫、SHYノベルズで作品を発表しているBL作家です。
口コミでは、叙情的で繊細な文章と、ミステリーやサスペンスとしても楽しめる物語の厚みが評判です。
口コミから見える作風
ミステリー・サスペンスの読み応え
『神様も知らない』の三部作や「世界の果てで待っていて」シリーズなど、事件を軸にした作品が多く、伏線の張り方がうまいと好評です。
恋愛の要素は控えめなぶん、ひと言の重みが違うという声もあります。
続きを待ち望む声が多いシリーズもあります。
心理描写と文章の美しさ
強がる人物の脆さが行間からにじむ心理描写や、街の空気まで伝わる情景描写が評判です。
作品どうしで人物が顔を出すつながりを楽しむ読者も多くいます。
おすすめの作品
さよならのない国で (高遠琉加)
ポイント 地図にない館に集まった人々の物語が交錯する、幻想的な一冊
死者に再会できるという都市伝説の「天国ホテル」。ピアノ教師の春希と同居する康は、亡き叔父・月彦への想いに囚われたままの春希に、ひそかな恋心を寄せていた。気分転換にと誘った山の上のホテルへの旅の途中、二人を乗せたバスが谷底へ転落してしまう。目を覚ますと、乗客は誰一人傷を負っておらず、目の前には地図にない館が建っていた……。生と死、過去と未来が交錯する、高遠琉加のダークファンタジーです。
基本情報
| 著者 | 高遠琉加 |
|---|---|
| 発売日 | 2020/05/25 |
| ページ数 | 385ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 83 |
口コミ
- 死者に会えるホテルの幻想的で少し怖い雰囲気が魅力だと好評です。迷路の場面や不気味な滞在客など、映画を観ているようだという声が多くありました。
- 主人公二人だけでなく、同じバスに乗り合わせた人々それぞれの物語も胸を打つと評判です。叙情的な文章で「生きること」を考えさせられたという意見もあります。
- 葛西リカコさんのイラストと装丁が美しいという声がありました。
- 恋愛の要素は少なめで、脇の人物の話が挟まるぶん主人公二人の心の変化が薄く感じたという声がありました。
- 回想が多く話がなかなか進まない、既存のホラー映画を思わせる設定が気になったという意見もあります。
捨てていってくれ (高遠琉加)
ポイント 毒舌な編集長と、まっすぐな青年。単体でも楽しめるスピンオフ
大学生の水梨隆之は、アルバイト先の出版社で編集長を務める沖屋と、体だけの関係を続けている。美人で毒舌、誰に対しても容赦のない沖屋に本気で惹かれていく隆之だが、沖屋は決して心の内を見せようとしない。その頑なさの裏には、かつての恋で負った深い傷があって……。『犬と小説家と妄想癖』のスピンオフで、まっすぐな年下の青年が、傷ついた大人の心を少しずつ解きほぐしていく物語です。
基本情報
| 著者 | 高遠琉加 |
|---|---|
| 発売日 | 2010/08/01 |
| ページ数 | 283ページ |
| 評価 | 4.5 |
| スコア | 84 |
口コミ
- 気まぐれな猫のような毒舌家の沖屋と、忠犬のようにまっすぐな隆之の組み合わせが好評です。強がる沖屋の脆さが隆之の視点の行間からにじみ出ていて、心理描写が巧みだと評判です。
- タイトルにもなっている沖屋の叫びの場面や、昔の恋人との決着のつけ方が心に残ったという声が多くありました。スピンオフですが単体でも問題なく楽しめ、元の作品より面白いという意見もあります。
- 文庫版には沖屋の視点で描かれた短編が加わり、金ひかるさんのおまけページも楽しめたという声がありました。
- 隆之の煮え切らなさにいらいらした、話の運びがこの作家の他の作品と似ていて新鮮味に欠けるという意見があります。
- ノベルス版とほぼ同じ内容のため、追加の短編のために買い直すかは迷うという声もありました。
神様も知らない (高遠琉加)
ポイント 転落死事件を追う刑事と花屋の青年。三部作の第1巻
若い女性モデルが謎の転落死を遂げた事件を追い、捜査に追われる新人刑事の慧介。そんな彼の息抜きは、深夜にこっそり訪れる花屋の青年・司の庭だった。自分のことを語らず、どこか影をまとう司と、刑事であることを隠して過ごす時間。ところがある日、事件と司との思わぬつながりが浮かび上がり、司からは「もう来ないでほしい」と告げられて……。隠された罪をめぐる男たちの運命を描く三部作の第1巻です。
基本情報
| 著者 | 高遠琉加 |
|---|---|
| 発売日 | 2011/11/01 |
| ページ数 | 259ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 82 |
口コミ
- 一般のミステリーやクライムサスペンスのような読み応えがあり、「白夜行」などが好きな人にはたまらないという声が多くありました。三冊一気に読んだという人も多く、結末まで胸に残ると評判です。
- 太陽のように温かい慧介、謎めいた司、モデル事務所社長の佐季、一匹狼の刑事・流と魅力的な人物がそろい、横浜の風景描写や全体に漂う薄暗さにも引き込まれると好評です。高階佑さんのイラストも美しいと喜ばれています。
- この巻は導入編で謎がほとんど解けないまま終わり、続きものと明記されていないのは不親切だったという声が多くありました。
- 恋愛の色は薄く謎解きが中心で、BLとしての萌えは少なめという意見や、Kindle版には挿絵が入っていないという指摘もあります。
はじめての一冊は
恋愛ものとして読むなら『捨てていってくれ』、物語の厚みを味わうなら『神様も知らない』から三部作を続けて読むのがおすすめです。
君は僕の初恋の人 (高遠琉加)
ポイント 長年の想いを秘め続けた二人が、時を経て向き合う切なく心温まる初恋の物語
愛想がよく誰からも好かれる社会科教師の棚橋と、三白眼で無愛想な数学教師の朝倉。かつてルームメイトとして心を通わせた二人は、棚橋のひどい裏切りが発覚したことで決別していた。二度と会いたくなかった相手と、十年後に同僚として再会した朝倉。ところが棚橋は過去などなかったかのような笑顔でつきまとい、朝倉の心をかき乱していき……。『壁の中の嘘と秘密』のスピンオフとなる再会の物語です。
基本情報
| 著者 | 高遠琉加 |
|---|---|
| 発売日 | 2014/05/01 |
| ページ数 | 309ページ |
| 評価 | 4.5 |
| スコア | 84 |
口コミ
- 相手のためならすべてを捨てられる棚橋の執着と、許せないのは今も特別だからだと認められない朝倉の意地が、切なくも愛おしいという声が多くありました。
- 過去と現在の二部構成で、二人の関係の始まりと決裂、やり直しまでを追える点が好評です。表紙が二人の関係をよく表している、友人たちが好人物だという感想もあります。
- スピンオフながら単独でも問題なく読めると評判です。
- 棚橋の行動が最後まで自分本位に見えて受け入れられなかったという意見がありました。
- 物語の核となる裏切りの描写があっさりしている、再会後に結ばれるまでが少ししつこく感じたという声もあります。
そのほかの掲載作品
読者の評価とレビュー件数をもとにしたスコアの順に並べています。
謎解きのある作品はミステリーBL特集にもまとめています。
