探るために近づいたはずの相手を、本気で好きになってしまう。
スパイや密偵が主人公の恋は、正体がいつ明かされるのかというスリルと、任務と恋心のあいだで揺れる切なさが魅力です。
嘘から始まった関係が本物になっていく過程は、ほかのジャンルにはない緊張感があります。
王宮の陰謀を背景にした歴史ものから、ヤクザやマフィアの懐に入り込む現代の潜入捜査ものまで揃っています。
こんな人におすすめ
- 正体を隠したまま惹かれていく、嘘から始まる恋が好きな方
- 任務と恋心のあいだで揺れる主人公の葛藤を味わいたい方
- 陰謀や駆け引きのあるサスペンスと恋愛を一緒に楽しみたい方
TL:密偵のヒロイン、諜報のヒーロー
諦観の皇帝は密偵宮女を寵愛する (最賀すみれ)
ポイント 一族の密偵として後宮に入った宮女が、お飾りの皇帝の素顔を知る
帝位の簒奪をもくろむ一族の娘・璃々は、密偵として後宮に入り、悪政を敷くと噂の皇帝・獅苑と対面する。ところが彼は、皇太后に陥れられ、後宮に追いやられたお飾りの皇帝だった。民を思い、外の話を楽しそうに聞く姿は、まるで賢帝そのもの。一族の刃を彼に向けさせまいと、璃々は説得のため故郷へ帰ろうとするが、そのとき「璃々を手放せない」と獅苑が苦しげにささやき……。希望を捨てていた皇帝と健気な宮女の、後宮ロマンス。
基本情報
| 著者 | 最賀すみれ |
|---|---|
| 発売日 | 2024/01/01 |
| ページ数 | 286ページ |
| 評価 | 4.7 |
| スコア | 84 |
口コミ
- 何度も志を砕かれ、すべてをあきらめていた皇帝が、ヒロインを愛したことで生きる希望を見いだしていく展開に胸を打たれます。皇帝の苦悩が痛いほど伝わってくるという声がありました。
- 後宮ものですが女性同士のいがみ合いはなく、二人がうまくいくよう計らう妃たちの心遣いが素敵です。政権争いのドラマとしても読み応えがあり、最後はヒロインの聡明さが光るハッピーエンドです。
- あれほど恐ろしく描かれた皇太后があっさり退場するのが意外だったという声がありました。
- 難しい漢字が多く、真相の一部に納得しにくいという意見もあります。濡れ場は少なめです。
推し活がしたい転生令嬢ですが最推しの公爵様に囲い込まれました! (猫屋ちゃき)
ポイント 変装を見破った令嬢が、推しの公爵の諜報活動を手伝うことに
過去の推しにそっくりな美貌の公爵ライナルトを目にして、前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢ナディア。以来、彼を今世の推しとして眺め、同志と推し活を楽しむ日々を送っていた。ところがある日、街で変装していたライナルトを見破ってしまい、面白がった彼に諜報活動の手伝いをさせられることに。さらには求婚までされて、からかいながらも甘く迫ってくる推しに、ナディアは振り回されっぱなしで……。推し活令嬢と策士の公爵のラブコメディです。
基本情報
| 著者 | 猫屋ちゃき |
|---|---|
| 発売日 | 2023/04/03 |
| ページ数 | 289ページ |
| 評価 | 4.1 |
| スコア | 81 |
口コミ
- 同志との秘密の会合で盛り上がる推し活の様子が楽しく、推し活で身につけた特技で事件の糸口を見つけるヒロインがユニークだという声が多くありました。
- 女装もこなす腹黒なスパイの公爵という新鮮なヒーロー像が楽しめた、ヒーロー視点の回想で惹かれた理由がわかって納得したと評判です。
- 推しと恋の相手は別と割り切るヒロインと、好かれていると思っているヒーローのすれ違いが面白いという意見もあります。イラストが素敵だという声もありました。
- 二人が恋に落ちる過程があっさりしていて唐突に感じた、設定が多いわりに生かしきれていないという声が多くありました。
- ヒロインが自分から危険に飛び込んで二度もさらわれる展開や、推しを題材にした創作を本人に知られても続ける感覚に共感できなかったという意見もあります。
お婿さまは下僕になりたい (斉河燈)
ポイント 密偵の疑いがかかる紳士を、粛清屋の令嬢が結婚して探る
王に逆らう者を見つけ出して排除する“粛清屋”の家に生まれたノワズティエ。社交界で影の薄い彼女の前に現れた美貌の紳士オルディスは、いきなり「あなたの下僕になります」と宣言して彼女を大混乱させる。言動は少しずれているものの誠実で優しい彼に惹かれていくが、彼には密偵の疑いが……。結婚して彼を探れという王命を受けた彼女は、その潔白を証明しようと奮闘する。謎を秘めた紳士との結婚ロマンスです。
基本情報
| 著者 | 斉河燈 |
|---|---|
| 発売日 | 2018/06/01 |
| ページ数 | 312ページ |
| 評価 | 3.7 |
| スコア | 76 |
口コミ
- 下僕志願の美形ヒーローが印象的で、ヒロインにだけ見せる独特の愛情表現に何度も笑ってしまったという声が多くありました。
- 思ったより真面目な物語で、レーベルのわりに暗くならずハッピーエンドまで楽しめたと評判です。粛清屋という独特の設定にイラストがよく合っているという意見もあります。
- 題名のひねりや、ミステリー部分の出来が良かったという声もありました。
- 粛清屋という設定がヒロインの活躍につながらず生かしきれていない、下僕要素も台詞だけで思ったほど強くないという意見が多くありました。
- 他国の王族を連れ去る国の設定や、警備が手薄すぎる城などご都合主義が気になったという声もあります。
今日も王様を殺せない (山野辺りり)
ポイント 仇を討つはずの素人暗殺者と孤独な賢王の、空回り続きの攻防
没落貴族の娘アリエスは、国王フェルゼンが父の仇だと聞かされ、復讐を決意する。恐ろしい噂の絶えない王の寝所に入り込むことには成功したものの、いざとなると怖気づき、おしゃべりで時間を稼ぐうちに朝を迎えてしまった。ところがなぜかフェルゼンに気に入られ、愛妾としてそばに置かれることに。今度こそと意気込むアリエスだが、暗殺は失敗続きで……。孤独な賢王と素人暗殺者の千夜一夜を描く物語です。
基本情報
| 著者 | 山野辺りり |
|---|---|
| 発売日 | 2018/03/01 |
| ページ数 | 330ページ |
| 評価 | 4.0 |
| スコア | 80 |
口コミ
- 空回りばかりのヒロインに毒気を抜かれてしまう王様という関係が楽しいという声が多くありました。終盤でフェルゼンが自らの半生を語る場面が切なく、ラストで胸が詰まったと評判です。
- ヒロイン側とヒーロー側、両方の心の葛藤が丁寧に描かれていてわかりやすく、生きる意味を失っていた二人がともに生きたいと願うまでの流れが感動的だと好評です。同僚の侍女ビビが魅力的という感想もあります。
- 作者はラブコメとしているもののコメディ色は薄く、シリアスとしても振り切れていない、中途半端だという声が多くありました。
- 暗殺の動機や手段が稚拙でヒロインの行動がちぐはぐに感じる、名前の扱いに校正ミスのような箇所があるという意見もあります。
狂騎士の最愛 (荷鴣)
ポイント 暗殺部隊の騎士となって敵国へ潜入する男と、宗教国家をめぐる謎
白い髪と肌を理由に、村で忌み嫌われてきたジア。心を許せるのは祖父と鳩たちだけだった彼女は、森で隣国の侯爵家の息子ルスランと出会い、将来を誓い合う。しかし戦争が二人を引き裂いてしまう。やがてルスランはジアを探すため、王の暗殺部隊の騎士となって彼女の国へ潜入するが……。宗教国家や鳥をめぐる謎が絡み合う、ダークファンタジーのロマンスです。
基本情報
| 著者 | 荷鴣 |
|---|---|
| 発売日 | 2020/09/01 |
| ページ数 | 334ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 84 |
口コミ
- 宗教国家や鳥をシンボルにした国の設定がよく作り込まれ、最後までどう転ぶかわからない展開に引き込まれたという声が多くありました。
- ラインマーとロホスなど脇役の掛け合いが重い物語に笑いをもたらしていると評判です。健気な鳩たちの活躍も好評です。
- 過酷な世界の中でも一貫して揺るがない二人の想いが好評で、ラストで涙したという意見が多くあります。
- 暴力的で凄惨な描写が多い、ヒロインがあまりに無垢すぎて苦手だという声がありました。
- 敵地への潜入や決着の場面があっさりしている、作者の近作と似た作りで食傷気味という意見もあります。
雪花と月凜 転生仙女は後宮で愛を知る (石田累)
ポイント 敵国の後宮に潜入した妃を追って、王みずから間諜として乗り込む
王の妃でありながら、敵国の後宮に女官として潜入することになった雪花。ところが彼女を心配した夫・月凜が、間諜として乗り込んできてしまって……。武芸に秀でた雪花と、女性のような美貌の王・月凜。転生を繰り返し、天界からの宿命を背負った二人の運命の恋を描く、中華風ファンタジーです。
基本情報
| 著者 | 石田累 |
|---|---|
| 発売日 | 2022/12/01 |
| ページ数 | 349ページ |
| 評価 | 3.7 |
| スコア | 78 |
口コミ
- 自分たちの気持ちだけではどうにもならない状況のなか、互いを信じて進む二人の姿にぐっときたという声がありました。
- アンソロジーに収録された作品の続編で、前作を知らないと話がわかりにくいという声が多くありました。
- 設定が盛りだくさんで、人間関係が複雑に感じたという意見もあります。
ファンタジーBL:国を背負う密偵と諜報員
金の比翼は世界の彼方に (夢乃咲実)
ポイント 謀反の疑いで追われる側仕えを、自由な「王の密偵」が連れ出す
王の伴侶セルーンの側仕えを務める草原の民アルトゥ。冷たい美貌と愛想のなさで近寄りがたく、出世欲の強い父からは出来の悪い息子として扱われてきた。ある日、父が謀反の疑いで捕らわれ、アルトゥも危うい立場に。そんな彼を安全な場所へ連れ出したのは、「王の密偵」ムラトだった。自由な彼とのあいだに、特別な絆が生まれ始めて……。民族BLシリーズの第4作です。
基本情報
| 著者 | 夢乃咲実 |
|---|---|
| 発売日 | 2022/03/17 |
| ページ数 | 286ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 83 |
口コミ
- 「ここではないどこか」を夢見る二人が惹かれ合っていく過程に説得力があり、シリーズで一番好きだという声が多くありました。
- ツンツンしたクールビューティな受けが、嫉妬や愛しさを知って素直になっていく姿が可愛く、飄々とした攻めに救われると評判です。前作の二人も登場します。
- 陰謀の決着があっけなく、拍子抜けしたという声がありました。
- 受けが惹かれるのが早いという意見もあります。シリーズの前作から読むとより楽しめます。
約束の番魂の絆 オメガバース (飯田実樹)
ポイント 仲間を救うため敵国に潜入した王子が、謎めいたαの青年と出会う
遠い昔、二つの種族の争いによって世界はすべてを失いました。それから千二百年。α・β・Ωという第二の性が存在する世界で、虐げられてきたΩたちは安息の地を求め、Ωの王が治めるアネイシス王国を築きます。その王子カナタは、仲間を救うため、αが支配する敵国へ諜報員として潜入することに。そこで出会ったのは、奴隷解放を目指す謎めいたαの青年ユリウスで……。魂の番を描く、オメガバース×異世界ファンタジーです。
基本情報
| 著者 | 飯田実樹 |
|---|---|
| 発売日 | 2019/03/01 |
| ページ数 | 236ページ |
| 評価 | 4.1 |
| スコア | 80 |
口コミ
- Ωだけの国や強いΩの諜報員、Ωを守るための技術など、作り込まれた設定が興味深いという声がありました。
- 何者にも屈しない強いΩの主人公が見事に描かれていると好評です。
- 主人公二人に魅力を感じられず入り込めなかった、この先が読みたいところで終わってしまったという意見もあります。
白虎王の蜜月婚 (華藤えれな)
ポイント 虎の一族を狩ってきた政府のスパイが、聖人と慕われる修道士を追う
獣人を惑わすフェロモンを生まれつき持つ政府のスパイ・流河。その力で人間に変身する虎の一族を狩ってきた彼に、王族とみられる修道士フェリクスを捕らえよという密命が下る。ところが、人々に聖人と慕われる彼の姿に、流河はためらいを覚えてしまう。そんな折、教会で銃撃事件が起き、流河の力を見抜いたフェリクスに閉じ込められて……。ロシアを舞台にした白虎の獣人ファンタジーです。
基本情報
| 著者 | 華藤えれな |
|---|---|
| 発売日 | 2018/02/01 |
| ページ数 | 317ページ |
| 評価 | 3.9 |
| スコア | 79 |
口コミ
- 自分が何者か分からない不安を抱えながら、体質を利用した仕事に真っ直ぐ向き合う流河が素敵だという声が多くありました。二人に幸せになってほしくなると好評です。
- 二話構成で、お互いの視点からホワイトタイガーであることの苦悩が描かれ、考えさせられたという意見もあります。
- ロシア文学の引用などが崇高すぎて内容を把握しきれなかった、主人公より周りが話を動かしていて感情移入しにくいという声がありました。
- 官能的な場面は多いものの、あっさりしているという意見もあります。
白百合の供物 (宮緒葵)
ポイント 機密を探りに前線基地へ入った司教と、彼を慕う戦争の英雄
帝国軍の前線基地に潜入し、機密情報を手に入れよ――法王の命を受け、表向きは兵士の慰問として基地を訪れた若き司教ヨエル。そこで再会したのは、基地を陥落させた戦争の英雄で、同じ修道院で孤児として育った幼なじみのリヒトだった。「ヨエルに会いたい一心で、俺は軍人を目指したんだ」。ヨエルを敬虔で慈悲深い聖者だと信じ、昔と変わらず慕ってくる男は、極秘任務の邪魔にしかならなくて……。
基本情報
| 著者 | 宮緒葵 |
|---|---|
| 発売日 | 2024/07/01 |
| ページ数 | 263ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 82 |
口コミ
- 太陽のように明るい幼なじみに見えて、どこかがおかしい――人にうまく化けた怪物の正体が少しずつ明らかになっていく展開がスリリングです。最後までどう落ち着くのかわからず、ハラハラしながら読んだという声がありました。
- 受けのためならすべてを利用し、狂気的な強さで敵をなぎ倒していく攻めの執着愛が、この作家さんらしいと評判です。受けを虐げてきた者たちが報いを受ける展開にすっきりします。
- 悲惨な境遇を必死に生き抜いてきた受けが、最後には新しい身分と最強の恋人を手に入れて歩き出す、おとぎ話のような結末です。
- 受けが教会で受けてきた扱いがあまりにつらく、任務のためにほかの男性と関係を持つ場面もあるため、苦手な人は注意が必要です。
- 攻めの正体がはっきりしないまま終わる部分があり、もっとわかりやすくしてほしかったという声と、はっきりさせないでほしかったという声の両方がありました。
将校は高嶺の華を抱く (北ミチノ)
ポイント クーデター阻止の潜入任務で、ずっと想ってきた上官と組むことに
国を守るはずの将校たちが、政権転覆のクーデターを企てている──軍部の暴走を阻止せよという極秘任務を命じられた陸軍少尉の高城勇士。危険な潜入捜査の相棒として引き合わされたのは、華族出身で文武に秀でた高嶺の花、綾瀬基己中佐だった。それは五年前からずっと想い続けてきた初恋の人で……。昭和初期を思わせる架空の国を舞台に、使命と恋に揺れる若き将校たちを描く軍人ものです。
基本情報
| 著者 | 北ミチノ |
|---|---|
| 発売日 | 2023/10/27 |
| ページ数 | 352ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 81 |
口コミ
- 生真面目で一途な高城が、奔放な上官・綾瀬に振り回されながらもまっすぐ想いを伝え続ける姿が好評です。「初めて好きになった人だから、諦め方が分からなかった」という台詞が良かったという声がありました。
- 昭和レトロな軍人ものの世界観が楽しく、捕らわれた綾瀬が大切な刀を高城に託す場面が胸を熱くしたと評判です。みずかねりょうさんの表紙と挿絵が美麗で、軍服の魅力に目覚めたという意見もあります。
- 前半は高城、後半は綾瀬の視点で描かれ、綾瀬が本気の恋を知って弱さを見せるようになる変化が良かったという声がありました。
- クーデター阻止の本筋はよく練られているものの、引き込まれるほどではなかったという声がありました。
- 後半の綾瀬に軍人としての活躍が少ない、主役二人がさほど葛藤なく結ばれるので物足りないという意見もあります。
現代BL:正体を隠した潜入捜査
青龍の虜 (つばき深玲)
ポイント 盗まれた宝石を探るため、偽りの告白で容疑者のデザイナーに近づく
上司の大切な宝石が盗まれ、秘書の名波は容疑者であるジュエリーデザイナー・須賀のもとへ送り込まれる。偽りの告白で近づき、身の回りの世話をしながら探りを入れるうち、傲慢そうに見えて実は優しい須賀に心を奪われていく名波。けれど、自分がスパイだと見破られてしまい……。嘘から始まる恋を描く、作者のデビュー作です。
基本情報
| 著者 | つばき深玲 |
|---|---|
| 発売日 | 2014/09/01 |
| ページ数 | 223ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 85 |
口コミ
- 騙し騙されの展開が予定調和にならず、ミステリーのような面白さで一気に読めたという声が多くありました。
- ジュエリーデザインやインドでの宝石の買い付けなど、お仕事ものとしての描写が好評です。須賀からもらったルビーの原石を眺める名波の姿が可愛いという感想もあります。
- 受けが攻め以外の相手に無理強いされる場面があり、苦手な人は注意が必要だという意見がありました。
- 恋に落ちるのがやや安直、本物と複製の宝飾品のくだりがわかりにくかったという声もあります。
中華飯店に潜入せよ (中原一也)
ポイント 地上げのスパイとして住み込んだ青年が、下町の温かさに揺れる
下町の商店街の中華飯店の前で、ひとりの青年が行き倒れた。店主の魚住に助けられ、そのまま住み込みで働くことになった訳ありの青年・廉。だがその正体は、地上げをもくろむヤクザが送り込んだスパイだった。色仕掛けも辞さないつもりでいたのに、たくましい腕で鉄鍋を振るう魚住にはまるで相手にされず、気のいい常連たちの温かさに触れるうち、廉の心は揺れ始める。そしてある夜、ついに魚住が本気を見せて……。下町の人情とともに描く、潜入スパイの恋物語です。
基本情報
| 著者 | 中原一也 |
|---|---|
| 発売日 | 2012/01/01 |
| ページ数 | 267ページ |
| 評価 | 4.5 |
| スコア | 85 |
口コミ
- 荒んでいた廉が、魚住や下町の人々の温かさに癒やされて変わっていく姿が切なくも心地よいと好評です。最後は誰も悲しい思いをせずに終わる大団円が良かったという声が多くありました。
- 次々と出てくる中華料理がとにかくおいしそうで、読むとお腹がすくと評判です。梅ばあをはじめ、癖のある脇役たちがいい味を出しているという意見もあります。
- よくある設定で目新しさがなく、展開が読めてしまうという声がありました。
- 廉の重い生い立ちが掘り下げられないまま終わる、ヤクザの報復の可能性が残っていてすっきりしないという意見もあります。
極道カフェには窮鼠が潜む (朝香りく)
ポイント 強面ぞろいのケーキ屋に潜入した小心者の探偵所員のドタバタ
探偵事務所の所員・根津千登世は、ある任務のためケーキ屋に潜入中。オーナー兼パティシエの九頭竜はヤクザの息子で、敵対する組の依頼で彼を調べているのだ。九頭竜をはじめ店員は強面ぞろいで、根津は毎日びくびく。ところがある夜、九頭竜と二人きりの残業中、下戸なのにうっかりお酒を口にして酔ってしまい、正体がばれてしまう。さらに誰にも知られたくない秘密まで知られて……。動物シリーズ第4弾です。
基本情報
| 著者 | 朝香りく |
|---|---|
| 発売日 | 2016/11/01 |
| ページ数 | 219ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 84 |
口コミ
- 普段は小心者なのに酒癖が悪い根津の突飛な行動に大笑いしたという声が多くありました。九頭竜のお菓子のセンスのなさや、元外人部隊という経歴も面白いと評判です。
- 小山田あみさんのイラストが作品に合っていて、地味なはずの根津が魅力的に描かれていると好評です。会話のテンポが良い、くっついた後の甘さが良いという意見もあります。
- 起承転結がやや弱くメリハリに欠けるという声がありました。受けが暴力を振るわれる場面や無理やりな場面があるので苦手な人は注意という意見もあります。
豪華客船で血の誓約を (妃川螢)
ポイント 潜入捜査で乗り込んだ客船のオーナーは、忘れられない男だった
イタリア留学中、傷を負った男をかくまい、わずか三週間をともに過ごした麻人。男は突然姿を消し、その記憶は今も胸に棘のように残っている。十年後、麻薬取締官となった麻人は、潜入捜査のため船員として豪華客船に乗り込む。そこで出会った船のオーナーこそ、あのときの男クリスティアーノだった。互いの立場を隠したまま、船上という閉ざされた場所で二人の想いが再び揺れ動き……。マフィアと麻薬取締官の再会愛を描くボーイズラブです。
基本情報
| 著者 | 妃川螢 |
|---|---|
| 発売日 | 2016/07/01 |
| ページ数 | 259ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 81 |
口コミ
- イタリアでの出会いと突然の別れ、豪華客船での再会というドラマチックな展開に引き込まれたという声が多くありました。過去の回想が切ないと評判です。
- 意地っ張りで強気な麻人の視点を中心に、ときどきクリスティアーノの視点も挟まれるため、二人の心の動きが分かりやすいと好評です。脇役のバルトと須賀のやり取りが気になるという感想も目立ちます。
- イラストが華麗で美しく、作品の世界によく合っていると喜ばれています。
- 麻薬取締官としての事件の結末が尻切れで、設定を盛り込みすぎて中途半端に感じたという意見がありました。
- 何もかも攻めの思い通りに進み、受けにいいところがない、受けが意見を変えるのがご都合主義だという声もあります。
潜入オメガバース! アルファ捜査官はオメガに惑う (みかみ黎)
ポイント 裏社会の大物の屋敷にボディガードとして潜り込んだ刑事の物語
巨大な歓楽街を抱える金融都市・T都。裏社会の大物・金剛寺のボディガードとして雇われた黒服のシエンの正体は、大陸マフィアとの取引を探るために潜入した刑事タイヤンだった。アルファである彼は、金剛寺のもとに囲われたオメガ・アイの濃厚なフェロモンに惑わされる日々を送ることに。やがてアイを救い出そうと自らの秘密を打ち明けるが……。潜入捜査の緊張感とともに描くオメガバースです。
基本情報
| 著者 | みかみ黎 |
|---|---|
| 発売日 | 2020/02/01 |
| ページ数 | 269ページ |
| 評価 | 4.0 |
| スコア | 80 |
口コミ
- 虐げられるだけに見えたアイの印象が読み進めるうちにがらりと変わり、格好良くて可愛いツンデレぶりが魅力的だという声が多くありました。予想外の結末にいい意味で裏切られたと好評です。
- 直球でお人好しな大型犬タイプの攻めと、素直になるのに時間がかかる受けの組み合わせが良いと評判です。正体が知られないかというはらはら感や、解決後の穏やかなラストシーンが好きだという意見もあります。
- 展開にスピード感がなく読み進めにくかった、表紙と本文のイラストの印象が違うという声がありました。
- 潜入中の捜査官が簡単に秘密を明かしてしまうなど、攻めの行動が甘く見せ場が少ないという意見もあります。
選ぶときのコツ
スパイものは、恋の甘さと任務の緊張感のどちらが前に出るかで読み心地がかなり変わります。
ハラハラする展開を楽しみたい方は作品ページの感想で「一気読み」「騙し合い」という声がある作品を、笑って読みたい方は「笑った」「ドタバタ」という声がある作品を選ぶのがおすすめです。
あわせて読みたい
謎解きの要素が強い物語はミステリー・サスペンスBL特集、刑事や捜査官が相手の恋は警察官・弁護士・SP特集、後宮や宮廷が舞台の物語は中華・後宮・宮廷もの特集にもまとめています。
