神殿で祈りを捧げ、人々を癒す聖女。
異世界ファンタジーでおなじみの聖女は、TL小説では守られるヒロインとして、BL小説では「男なのに聖女として召喚される」という意外な設定で描かれます。
聖女の務めと恋のあいだで揺れる切なさや、聖女を守る騎士の一途な想いが読みどころです。
こんな人におすすめ
- 聖女と騎士、聖女と王子の王道ファンタジーが好きな方
- 転生や死に戻りで運命を変えようとする物語を読みたい方
- 男性が聖女として召喚されるBLならではの設定を楽しみたい方
TL
転生聖女は今度こそ天寿をまっとうしたい! ドラゴン侯爵の一途な求愛 (クレイン)
ポイント 聖女を失ってから百年、救う方法を探し続けたドラゴンの一途さに泣ける
世界を救うために犠牲になった聖女の生まれ変わりトゥーリは、今度こそ天寿をまっとうしようと、前世のことを隠して孤児として堅実に暮らしていた。ところが魔王の復活を察知し、かつての仲間で竜の侯爵オリヴェルに世界を救ってもらおうと、侍女として彼の屋敷に潜り込む。けれど彼は、愛した聖女を見捨てた国に愛想を尽かし、魔王討伐に動く気配はない。そしてトゥーリがその聖女の生まれ変わりだと知ったとき、百年こじらせた竜の一途な愛が抑えきれなくなって――。
基本情報
| 著者 | クレイン |
|---|---|
| 発売日 | 2024/12/30 |
| ページ数 | 303ページ |
| 評価 | 4.6 |
| スコア | 91 |
口コミ
- 聖女を失ってから百年、救う方法を研究し続けていたドラゴンの一途さに泣けました。生まれ変わったヒロインに再び惹かれていく戸惑いや、今度こそ失わないという覚悟と執着がとても素敵です。
- 聖女なのに怒りや利己的な気持ちも持っている、人間味のあるヒロインが魅力的でした。前世の犠牲を当たり前とされたことに腹を立てつつ、結局みんなを守ろうとしてしまう熱血でお人好しなところにも好感が持てます。
- かつて聖女を裏切った勇者のその後もきちんと描かれていて、ざまぁの爽快感もあります。悪役は基本的に過去にしかいないので疲れずに読めて、最後は家族の幸せな大団円に満足しました。
- 閨の場面に「ドラゴンセックス」という言葉が何度も出てきて、そこで少し白けてしまいました。この作品ならエロの場面はなくてもよかったと感じます。
- 面白いけれど、転生聖女と一途な溺愛ヒーローという組み合わせに目新しさは感じませんでした。魔王討伐もあっさり進むので、冒険ものを期待すると物足りないかもしれません。
悪役令嬢ですが、王太子〈攻略対象〉の溺愛がとまりません (鬼頭香月)
ポイント 聖女として働いてきたヒロインを、ずっと支えてきた王太子
聖女ルーシャは、自分がもうすぐ力を失うという神託を受けると同時に、ここが乙女ゲームの世界で、婚約者の王太子ノエルはその攻略対象だったことを思い出す。自分は、ゲームのヒロインとノエルの恋を邪魔する悪役なのだ。運命に逆らえないのなら、せめて外国へ逃げようと考えるルーシャだったが、ノエルはますます彼女を溺愛してきて!?
基本情報
| 著者 | 鬼頭香月 |
|---|---|
| 発売日 | 2021/12/30 |
| ページ数 | 287ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 87 |
口コミ
- 幼い頃から聖女として働かされてきたヒロインを、ずっと支えてきた王太子の一途な溺愛が完璧だという声が多くありました。
- 新しく現れた聖女が意外にもいい子で、最後に明かされる黒幕の正体にも驚かされると評判です。ハッピーエンドで、爽やかに読み終えられます。
- ヒロインが最後までヒーローの愛情を疑い、不安や嫉妬の場面が長いという声がありました。
- 展開はよくある転生ものの流れで、目新しさは少ないという意見もあります。
余命わずかの死に戻り聖女は、騎士の執愛をやめさせたい (葉月エリカ)
ポイント 嫌われようとするほど騎士を煽ってしまう、空回りが楽しい
神殿で暮らす聖女サリエは、病に侵されて死ぬ間際、最愛の護衛騎士リュークが自分の後を追う姿を目にする。彼を道連れにしたくない――そう願った瞬間、時間が二か月前に巻き戻っていた。リュークの後追いを避けるには、潔癖な彼に嫌われるしかない。そう決めたサリエは、聖女らしからぬふしだらな女を演じようとするが、それはむしろ彼の我慢の限界を超えさせてしまい……。愛の重すぎる護衛騎士と、無垢な聖女の攻防戦。
基本情報
| 著者 | 葉月エリカ |
|---|---|
| 発売日 | 2024/03/12 |
| ページ数 | 314ページ |
| 評価 | 4.2 |
| スコア | 83 |
口コミ
- 嫌われようとするヒロインの努力がことごとく空回りし、かえって騎士を煽ってしまう展開に笑わされると評判です。
- ヒロインのためならどこまでも闇に染まる、激重な執着愛を持つヒーローが「これぞソーニャ」だという声が多くありました。ヒロインを苦しめた者への報いもあり、ハッピーエンドで終わります。
- ヒーローが嫉妬から強引に関係を持つ場面や監禁の描写があり、苦手な人は注意が必要です。濡れ場が多く、濃厚です。
- 黒幕が予想しやすいという声もありました。
されど、騎士は愛にふれたい。 (犬咲)
ポイント 布越しの触れ合いがロマンチックな、聖女の王女と近衛騎士
王妃の治療係として離宮に閉じ込められている王女エレナは、近衛騎士のリュシアンに恋心を抱いていた。けれど聖女の務めがある限り、叶わない願い。せめて、幼い頃のトラウマで女性に触れられないという彼の役に立ちたいと、エレナは自分の体に毛布をまとい、布越しに触れて慣れてもらうことを提案する。布越しの触れ合いで二人の距離が縮まっていた矢先、エレナは国王からとんでもない命令を下されて――?
基本情報
| 著者 | 犬咲 |
|---|---|
| 発売日 | 2022/07/01 |
| ページ数 | 328ページ |
| 評価 | 4.2 |
| スコア | 83 |
口コミ
- 布越しの触れ合いという一風変わった場面が、ロマンチックでドキドキすると評判です。ヒーローが女性に触れられない意外な理由も面白いという声がありました。
- 気弱だった兄王子が最後に勇気を出して成長する姿や、ヒーローの父の温かさも印象的です。
- ヒロインの父である国王の言動があまりにひどく、ヒロインや兄への虐待や残酷な場面があるので注意が必要です。
転生聖女はモブキャラの推しを攻略したい! (棗なつ)
ポイント 攻略対象ではなく、お目付け役の司祭に恋をした転生聖女
乙女ゲームの世界に転生したエリッサは、面倒な恋愛ルートを避けようと奔走中。そんなある日、お目付け役の美形司祭シルヴィオの意外な一面を知り、心惹かれていく。けれど、ヒロインとモブという役割が二人の恋を阻んで……。型破りな聖女がモブキャラの推しを攻略する、転生ラブストーリー。
基本情報
| 著者 | 棗なつ |
|---|---|
| 発売日 | 2024/03/01 |
| ページ数 | 289ページ |
| 評価 | 3.9 |
| スコア | 79 |
口コミ
- 一歩引いた紳士な姿と夜の二面性を持つ司祭が格好いいと評判です。自分で考えて行動するヒロインにも好感が持てます。
- ゲームの世界の「シナリオにないもの」が物語に干渉してくる設定が面白いという声がありました。攻略対象や悪役令嬢もいい味を出しています。
- 終盤が駆け足で、結婚後の話をもっと読みたかったという声がありました。
- 司祭なのに夜の街を遊び歩く設定に、イメージが崩れたという意見もあります。
異世界から帰還した元聖女ですが、逆転生した人気絶頂アイドル〈元勇者〉に結婚を迫られてます!? (七福さゆり)
ポイント 現代に帰った元聖女と、アイドルになった元勇者
高○生のとき異世界に聖女として召喚され、勇者マインハルトたちと魔王を倒した仁奈。討伐と同時に元の世界へ戻され、今は異世界での日々をもとに小説を書く作家になった。忘れられない勇者への想いを抱えたまま迎えた、作品の実写化。そのキャストとして現れた人気アイドルは、なんと生まれ変わったマインハルトだった。再会の感動もそこそこに、ぐいぐい迫ってくる年下になった元勇者。時空を超えて再び巡り会った二人の溺愛ファンタジーラブ。
基本情報
| 著者 | 七福さゆり |
|---|---|
| 発売日 | 2025/07/25 |
| ページ数 | 286ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 82 |
口コミ
- せっかくのハイスペックなイケメンなのに、ヒロインが好きすぎて突き抜けた言動をするヒーローに何度も笑いました。変人ぶりに引き込まれるうちに、二人の愛情が深まっていく様子をニコニコしながら読めます。
- 最初から最後までヒーローがヒロイン一筋なので、ハラハラする展開はなく安心して楽しめます。年下になってワンコ感が出たヒーローの、再会の場面で見せる涙のギャップにもときめきました。
- 異世界から戻された別れの場面や、転生前のヒーローの寂しい一生については、胸に迫るような切ない描写は少なめです。序盤はあまり感情移入できませんでした。
BL
皇太子と伝説の青い月 (愁堂れな)
ポイント 刑事が異世界に「聖女」として召喚される。男前な受け
刑事の宮橋諒は、女性をかばって駅のホームから転落し、命を落とした――はずが、気づけばそこは異世界の神殿。皇太子と契りを交わす「聖女」として、間違って召喚されてしまったのだ。戸惑う諒に、なぜか皇太子ジェイデンは不快感をあらわにする。召喚から数日後、帝都の視察に同行した諒は、ジェイデンに襲いかかった暴漢から彼を守って傷を負い……。刑事と年下皇太子の、異世界召喚ロマンス。
基本情報
| 著者 | 愁堂れな |
|---|---|
| 発売日 | 2024/10/17 |
| ページ数 | 215ページ |
| 評価 | 3.9 |
| スコア | 79 |
口コミ
- 異世界にもすぐになじむ適応力と、聖女の役割の真実を知っても逃げない男前な受けが魅力です。正義感があっても暑苦しくない、さばさばした性格に好感が持てます。
- 最初は冷たかった年下の皇太子が、少しずつ打ち解けて見せるデレや照れた顔がかわいいと評判です。冷たい態度の理由が明かされる後半が読みどころです。
- 登場人物はほぼ良い人ばかりで、文章も読みやすく、一気に読めます。これまでの聖女たちの過酷な顛末が、物語をぴりっと引き締めています。
- 呪いの解け方があっさりしていて、終盤が駆け足に感じたという声が多くありました。
- 両想いになってからの甘い場面をもっと読みたかった、という意見もあります。
偽りの聖女と死に損ない凶王の愛され契約聖婚 (篠崎一夜)
ポイント 男の身で聖女として生きてきた青年。秘密と謎の多い物語
人を癒し、未来を幻視する力を持つ「暁の聖女」。祖国も家族も奪われ、征服王の手に落ちたエウロラは、男の身でありながら聖女として生きることを強いられてきた。ある日、砂嵐に飲まれ、遊牧民に拾われて売られた先は、征服王と対立する国の王ラシードの一行だった。強大な力と引き換えに災いを呼ぶ「呪われた凶王」と恐れられるラシード。その呪いを清められるのは聖女との交わりだけだという。凶王と「聖婚」する覚悟を決めたエウロラだったが、彼には口外できない秘密があって……。
基本情報
| 著者 | 篠崎一夜 |
|---|---|
| 発売日 | 2025/04/01 |
| ページ数 | 286ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 81 |
口コミ
- 秘密と謎が多く、先が気になって一気に読んでしまったという声がありました。世界観がしっかりしていて、ストーリー重視の人におすすめです。
- 聖女の力ではなく受け自身に価値がある、と言い続ける王の愛情が切なく響きます。
- 敵の王の描写がえげつなく、グロテスクな場面もあるので、苦手な人は注意が必要です。
- 全体に仄暗い雰囲気で、甘い場面は少なめです。
転生した守銭奴、聖者の偽りを暴く (宮緒葵)
ポイント 聖者の偽りを暴き、虐げられた友のために容赦なく復讐する爽快さ
借金の取り立て中に命を落とした闇金業者の新名が目を覚ますと、そこは異世界。子どもの頃から夢の中で交流していた唯一の友人アウルムの体に転生していた。どんな病も治せる清らかな聖者でありながら、力を奪われ、虐げられて命を落としたアウルム。その無念を晴らすため、新名は復讐を誓う。献身的に世話を焼いてくれるのは、記憶を失った奴隷のジン――なぜか高い魔力を持つ謎の男だ。中身が別人だと知っても忠誠を捧げてくる彼と共に、新名の復讐劇が始まる。
基本情報
| 著者 | 宮緒葵 |
|---|---|
| 発売日 | 2026/01/01 |
| ページ数 | 335ページ |
| 評価 | 4.5 |
| スコア | 83 |
口コミ
- 前世の経験を活かして、虐げられた友のために容赦なく復讐を進めていく主人公の骨太なメンタルが爽快です。悪役は最後まで悪役なので、成敗される場面では胸がすっとしました。
- 中身が別人と知ってもなお忠誠を捧げ、闇の魔法で颯爽と助けてくれるジンが格好いい。もう一人、主人公に執着する聖騎士も登場して、二人がバチバチにぶつかる展開にも盛り上がりました。
- BLの要素を抜きにしても物語として面白く、一気に読みました。報われなかったもう一人の主人公への救いが最後に用意されていたのも、うれしかったです。
- 続きがありそうな終わり方で、すべての謎が解けるわけではありません。一冊で完結する話を求める人は注意が必要です。
- この作者の作品としては執着や甘い場面が控えめで、濃い溺愛を期待すると物足りないかもしれません。序盤の暴力の描写には、少し怖さを感じる場面もあります。
白百合の供物 (宮緒葵)
ポイント 若き司教と、幼なじみの英雄。人に化けた怪物の正体が明かされていくスリル
帝国軍の前線基地に潜入し、機密情報を手に入れよ――法王の命を受け、表向きは兵士の慰問として基地を訪れた若き司教ヨエル。そこで再会したのは、基地を陥落させた戦争の英雄で、同じ修道院で孤児として育った幼なじみのリヒトだった。「ヨエルに会いたい一心で、俺は軍人を目指したんだ」。ヨエルを敬虔で慈悲深い聖者だと信じ、昔と変わらず慕ってくる男は、極秘任務の邪魔にしかならなくて……。
基本情報
| 著者 | 宮緒葵 |
|---|---|
| 発売日 | 2024/07/01 |
| ページ数 | 263ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 82 |
口コミ
- 太陽のように明るい幼なじみに見えて、どこかがおかしい――人にうまく化けた怪物の正体が少しずつ明らかになっていく展開がスリリングです。最後までどう落ち着くのかわからず、ハラハラしながら読んだという声がありました。
- 受けのためならすべてを利用し、狂気的な強さで敵をなぎ倒していく攻めの執着愛が、この作家さんらしいと評判です。受けを虐げてきた者たちが報いを受ける展開にすっきりします。
- 悲惨な境遇を必死に生き抜いてきた受けが、最後には新しい身分と最強の恋人を手に入れて歩き出す、おとぎ話のような結末です。
- 受けが教会で受けてきた扱いがあまりにつらく、任務のためにほかの男性と関係を持つ場面もあるため、苦手な人は注意が必要です。
- 攻めの正体がはっきりしないまま終わる部分があり、もっとわかりやすくしてほしかったという声と、はっきりさせないでほしかったという声の両方がありました。
悪役聖神官だけど王太子と子育て恋愛中 (松幸かほ)
ポイント 育成ゲームの悪役聖神官に転生して、王太子と子育て
育成ゲーム『聖女伝説』の悪役ミシェルに転生した紘斗。悲惨な幽閉エンドを避けようと真面目に生きてきたのに、身に覚えのない罪で塔に閉じ込められてしまう。絶望の中、突然現れた竜にさらわれて辿り着いたのは、竜の末裔の国ヴァイデヘルム。王太子リュディガーから、体の弱い幼い王子カミルのために力を貸してほしいと頼まれ、三人の親子のような温かく甘い暮らしが始まる。穏やかな日々の中で、美しすぎる王太子へのときめきは募るばかりで――。竜とちびっこと溺愛の異世界転生BL。
基本情報
| 著者 | 松幸かほ |
|---|---|
| 発売日 | 2024/09/19 |
| ページ数 | 286ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 86 |
口コミ
- 病弱だけれど素直な幼い王子カミルがとにかく可愛く、竜が大好きな姿に癒されます。子育てしながら少しずつ王太子との距離が縮まっていく過程が楽しく、幸せ成分とちびっこ成分がたっぷりの一冊です。
- ゲームの世界だと思っていたのに実は……という設定のひねりが面白く、転生ものが多い中でも独自のアレンジが効いています。王太子と竜が感応している設定や、竜の色が髪や瞳に入る設定も素敵でした。
- 事あるごとに王太子を「イケメン過ぎる」と思う受けに、わかるわかるとニヤニヤしました。頑張り屋で分をわきまえた受けと、情熱的な王太子の組み合わせで、主人公を搾取しようとした相手へのざまぁ展開もすっきりします。
- 転生・憑依・召喚・やり直しと設定が詰め込まれすぎていて、説明が多く、消化しきれないまま終わった謎もありました。一つひとつをもう少し掘り下げてほしかったです。
- 王太子が亡くなった前妻に似ていると何度も言うのが気になり、主人公を好きになった理由がはっきり伝わってきませんでした。二人が惹かれ合う過程に物足りなさを感じる人もいそうです。
選ぶときのコツ
聖女ものは、甘い溺愛ものから、聖女という立場の重さや偽りを描くシリアスなものまであります。
作品ページの「良い点」で「一途」「溺愛」に触れていれば甘め、「謎」「復讐」に触れていれば物語重視と考えるとよいでしょう。
