「これは形だけの結婚です」――利害の一致や家の事情から始まった結婚が、いつしか本物の愛に変わっていく。
契約結婚は、TL小説でもっとも人気のある設定のひとつです。
同じ契約結婚でも、最初から甘い作品もあれば、すれ違いが長く続く作品もあります。
口コミをもとに、雰囲気別に紹介します。
最初から甘く、安心して読める
今日から貴方の妻になります 俺様御曹司と契約からはじめる溺愛婚 (冬野まゆ)
ポイント 早いうちからラブラブな夫婦に
幼い頃に事故で両親を亡くし、祖父に引き取られた乃々香。同居する伯母と従姉に目の敵にされて育ち、就職を機に自立して、充実した毎日を送っていた。ところがある日、伯母から、悪名高い成金の息子との縁談が決まったと告げられる。戸惑う乃々香に、従姉の婚約者であるはずのイケメン御曹司・享介が、なぜか契約結婚を持ちかけてきて――。利害の一致から契約上の妻になった乃々香を待っていたのは、日に日に甘さを増していく夫婦生活だった。文庫だけの書き下ろし番外編も収録。
基本情報
| 著者 | 冬野まゆ |
|---|---|
| 発売日 | 2025/04/01 |
| ページ数 | 310ページ |
| 評価 | 5 |
| スコア | 81 |
口コミ
- 契約結婚から始まるのに、わりと早いうちにお互いを思いやるラブラブな夫婦になっていくので、安心して読めます。こんなに「愛してる」と伝えてくれるヒーローはなかなかいません。
- つらい家庭環境で育っても、芯の強さを失わないヒロインが素敵でした。キッチンで手伝いを断られて少し拗ねるなど、大人の男性らしさの中に見える可愛い一面にも惹かれます。
- ヒーロー視点もあり、ヒロインへの気持ちがよくわかります。家族と長くすれ違っていたヒーローが、誤解を解いて家族と向き合えるところもよかったです。
- ヒロインを虐げてきた伯母と従姉への制裁があいまいなまま終わり、モヤモヤが残りました。ヒロインの家族の問題は消化不良に感じます。
- お互い人を信じられなかった二人なのに、恋に落ちるまでが少し早すぎるように感じました。
どうしても、手放したくない愛がある エリート御曹司の終わらない独占欲 (桜しんり)
ポイント お見合いのときから優しく、結婚後はさらに甘い
片想いしていた同期のエリート・透とお見合いすることになった社長令嬢の澄花。出世したい彼と、早く子どもがほしい自分――利害の一致で結んだ契約結婚のはずなのに、驚くほど優しく甘やかされて、まるで本当に愛されているみたい。うれしいのに切なくて、せめて形だけでもよき妻でいたいと思っていたら、「一生、澄花を手放すつもりはないから」と抱きしめられて……。契約から始まる溺愛婚。
基本情報
| 著者 | 桜しんり |
|---|---|
| 発売日 | 2025/09/26 |
| ページ数 | 263ページ |
| 評価 | 4.6 |
| スコア | 86 |
口コミ
- お見合いのときから驚くほど優しく、結婚後はさらに甘く大切にしてくれるヒーローなので、契約結婚ものでも安心して読めると評判です。
- 体が弱くても前向きに努力し、自立しようと頑張るヒロインが素敵です。つらい生い立ちを抱えながらもまっすぐに育ったヒーローが、家族とのわだかまりを解いていく過程に涙したという声が多くありました。
- ヒーローの母親の設定や子ども時代の境遇がつらすぎる、という声がありました。ヒーローにつきまとう女性の振る舞いが不快で、処分の理由もはっきりしないという意見もあります。
契約婚ですが、エリート上司に淫らに溺愛されてます (入海月子)
ポイント 仕事の楽しさを教えてくれる、料理上手な上司
社長令嬢でありながら自分に自信が持てず、うつむくのが癖の葉月。ある日、既成事実を作って社長の座を狙う婚約者候補に襲われそうになったところを、エリート上司の理人に救われる。意に染まない政略結婚を避けたい葉月が、理人に契約結婚を持ちかけると、彼は会社では絶対に見せない顔に豹変して……。策士な上司とうぶな社長令嬢の、甘い激愛ストーリー。文庫だけの書き下ろし番外編も収録。
基本情報
| 著者 | 入海月子 |
|---|---|
| 発売日 | 2025/03/01 |
| ページ数 | 345ページ |
| 評価 | 3.9 |
| スコア | 79 |
口コミ
- 会社で孤立していたヒロインに仕事の楽しさを教え、私生活では料理上手で庶民的という、ギャップのあるヒーローが最高のスパダリだと評判です。
- うつむきがちだったヒロインが少しずつ成長し、最後に下す選択に感動したという声がありました。契約のせいですれ違う二人がじれったく、山場ではうるっとさせられます。
- 父親の意向と自分の気持ちの間で揺れ続けるヒロインの決断が、ふらふらしすぎだという声がありました。
- ヒーローの派手な過去の女性関係や、前半でヒロインを手玉に取るような振る舞いに好感を持てなかったという意見もあります。
すれ違いやラブコメを楽しむ
三年後離婚するはずが、なぜか溺愛されてます (春日部こみと)
ポイント 生い立ちはシリアスなのに、笑えるすれ違いラブコメ
「呪われた侯爵」と敬遠されるアーヴィングと結婚した、没落令嬢のハリエット。ところが初夜の床で、「これは形だけの結婚です」と言い放たれ、三年後には離婚するとまで告げられて大混乱! なのにその後は、ドレスを山ほど買ってくれたり、突然「可愛い」と言ってきたりと、なぜか好意的。惹かれていくハリエットだが、向けられているのはペットを慈しむような気持ちだと、自分を戒めて――。人嫌いのワケあり侯爵と、不遇に負けない没落令嬢の、甘々なのにすれ違う契約結婚。
基本情報
| 著者 | 春日部こみと |
|---|---|
| 発売日 | 2022/02/01 |
| ページ数 | 334ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 85 |
口コミ
- 二人とも生い立ちはシリアスなのに、ひたすらすれ違うラブコメで、笑えてサクサク読めるという声がとても多くありました。
- 冷たく見せて内心はヒロインにメロメロなヒーローが可愛く、「なんとかなるさ」と前向きなヒロインにも救われると評判です。ソーニャ文庫の中ではライトで読みやすい作品です。
- ヒーローの母親の虐待など重い題材があり、ストレスを感じたという声がありました。
- ヒーローの思い込みの激しさや、事後の展開でヒロインがかわいそうだったという意見もあります。
御曹司、ニセ婚で愛に目覚める この俺が、こんなに夢中になるなんて!? (槇原まき)
ポイント 天才エンジニアのヒロインの斜め上の言動に笑う
自覚のない凄腕エンジニアの瑠璃は、破格の報酬につられ、独身主義の御曹司・蒼葉と契約結婚することに。うまく偽の夫婦を演じきって、いざ離婚――のはずが、「君と離れたくない」と甘くキスされて……。「もう、抑えが効かないんだ。許して?」。独占欲強めの御曹司と、嘘から始まった幸せな結婚。
基本情報
| 著者 | 槇原まき |
|---|---|
| 発売日 | 2025/09/26 |
| ページ数 | 300ページ |
| 評価 | 4.5 |
| スコア | 86 |
口コミ
- 天才すぎて周りとずれている規格外のヒロインの、予想の斜め上をいく言動に何度も笑わされるラブコメです。
- 冷静沈着だったはずの御曹司が、契約結婚をきっかけにどんどん様子がおかしくなり、「離婚したくない」と必死になる姿にニヤニヤが止まりません。ヒロインを見下していた元同僚や上司にやり返す場面もすっきりします。
- ヒロインの子どもっぽい口調や服装のセンスが受け付けなかったという声がありました。キャラクターが濃すぎると感じる人もいるかもしれません。
- 関係が進むきっかけがやや強引だという意見もあります。
策士な紳士と極上お試し結婚 (加地アヤメ)
ポイント 外堀を埋めてくる策士な御曹司との攻防
恋愛体質でバツ五の母親を見て育ったせいで、結婚願望がまるでないOLの沙霧。貯蓄が趣味の堅実派の彼女に、ある日突然、上司から見合い話が舞い込む。お相手は驚くほどハイスペックな極上御曹司。なぜこんな人が自分と――と疑問に思いながら、穏便に断るつもりだったのに、紳士の仮面をかぶった策士な彼に言いくるめられ、なぜかお試しの同居生活をすることに。外堀を埋めながら距離を詰めてくる御曹司と、流されまいとする堅実女子のとろ甘ラブ。文庫だけの書き下ろし番外編も収録。
基本情報
| 著者 | 加地アヤメ |
|---|---|
| 発売日 | 2024/11/01 |
| ページ数 | 317ページ |
| 評価 | 3.5 |
| スコア | 78 |
口コミ
- 紳士の顔をしながら外堀を埋めて距離を詰めてくる御曹司が、タイトルどおりの策士でした。あれよあれよという間に手のひらで転がされていくヒロインにドキドキしながら、楽しく読めました。
- 貯蓄が趣味の堅実なヒロインが、最後まで自分のスタイルを失わないのが素敵でした。ヒロインのピンチには御曹司がしっかり助けてくれて、その姿もかっこよかったです。
- ヒロインの母親がまったく懲りていない困った人で、そのトラブルに巻き込まれる展開には少しモヤモヤしました。
- 最後が少し唐突に終わってしまい、不完全燃焼に感じました。二人のその後をもう少し読みたかったです。
この恋、契約ですよね? 出戻り悪役令嬢と公爵閣下の密愛事情 (浅見)
ポイント 素朴で妹思いのヒロインの言葉選びにくすっと笑う
社交界で悪女と噂されるヴィオラは、国王から、弟である公爵ルーファスの女嫌いを治すための契約恋人になってほしいと頼まれる。謝礼につられて引き受けたヴィオラだが、実は病気の妹の治療費のために二度結婚して悪評が立っただけで、本当は質素な倹約家。逢瀬のために用意された屋敷でも、ろうそく代や使用人を節約した庶民的なもてなしをするヴィオラに、悪印象を抱いていたルーファスは、彼女が本当に悪女なのか疑い始める。
基本情報
| 著者 | 浅見 |
|---|---|
| 発売日 | 2024/11/30 |
| ページ数 | 301ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 81 |
口コミ
- 悪女の噂とはかけ離れた、素朴で妹思いのヒロインの言葉選びにくすっと笑わされ、シリアスになりすぎずに読めると評判です。
- 最初は冷たかったヒーローが自分の傲慢さを悔い、ヒロインを追いかけて愛を乞う展開が良かったという声が多くありました。
- 後半はうまくいきすぎに感じたという声がありました。ヒロインの行動が浅慮に見えるという意見もあります。
ドラマを味わう
俺様弁護士と小動物系契約妻のいかんともしがたい事情について (クレイン)
ポイント 自己評価の低いヒロインを必死に大切にするヒーローに、笑って泣ける
父親に借金を背負わされて絶望していた大学生の百々を救ったのは、やり手の美形弁護士・遥だった。彼は百々を父親から守るため、籍を入れて法律上の夫になってくれた。百々は遥を好きになるけれど、彼からはペットのようにしか思われていない。当たって砕ける覚悟で彼に迫ると、「自ら喰われにきたんだ。こうなっても仕方がないよな」――思いがけず甘く、情熱的に愛され始めて……。俺様弁護士と小動物系ヒロインの、利害の一致から始まる契約結婚ラブ。
基本情報
| 著者 | クレイン |
|---|---|
| 発売日 | 2024/05/10 |
| ページ数 | 287ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 86 |
口コミ
- 毒親に搾取されて自己評価が極端に低いヒロインを、ハイスペックなヒーローが必死に大切にする姿に、笑いながらも泣けてきます。ヒーロー視点での答え合わせもあり、満足度の高い一冊です。
- 境遇は重いのに、ヒロインのツッコミ混じりの語りやヒーローの母親の毒舌など、コミカルなやり取りでテンポよく読めます。読後はほんわり幸せな気持ちになれます。
- ヒロインはただ守られるだけでなく、しっかり自己主張もします。弁護士ものらしく、毒親から逃れていく展開にもすっきりします。
- ヒロインにとって都合のよすぎる展開で、結末も予定調和だという声がありました。
- ある言い回しが何度も繰り返されるのが気になって、物語に集中できなかったという意見もあります。
今日、本気できみを抱く 美形な紳士と蜜約関係 (御厨翠)
ポイント 一流ホテルが舞台。失敗から逃げずに成長するヒロイン
深酒をして、見知らぬ男性・佐伯の部屋に泊まってしまったホテルスタッフの柚。その失態を償うため、彼の部屋のハウスキーピングを引き受けることになるが、身勝手な彼に振り回されてばかり。ところが、仕事で窮地に立たされた柚に、佐伯は迷わず手を差し伸べてくれた。思いがけない優しさに、心がときめいて――。「契約で縛りつけてでも、きみがほしい」。正体の見えない眼鏡紳士との、一流ホテルを舞台にした熱い恋。
基本情報
| 著者 | 御厨翠 |
|---|---|
| 発売日 | 2024/10/25 |
| ページ数 | 361ページ |
| 評価 | 4.5 |
| スコア | 83 |
口コミ
- 一流ホテルを舞台にしたお仕事の描写が面白く、大きな失敗から逃げずに葛藤して成長していくヒロインに共感できます。悪役が出てこないので、全体にやさしい読み心地です。
- 質問に質問で返し、近づいたと思えばさっと引く、正体の見えないヒーローに振り回されるのが楽しいお話。まっすぐなヒロインに実は翻弄されているヒーローが可愛いという声もありました。
- 上司や同僚など、主役の二人以外の登場人物も魅力的です。
- 別のレーベルから出ていた作品を書き直したものだと、あとがきで初めて知ってがっかりしたという声がありました。旧作を読んだ人は注意が必要です。
- ヒーローの素性が長く伏せられるので、恋愛ものとしては盛り上がりに欠けると感じた人もいます。独占欲をもう少し見たかったという意見もありました。
契約結婚のはずが侯爵様との閨が官能的すぎて困ります (当麻咲来)
ポイント 王女に仕える侍女兼護衛の、ビジネスライクなはずの結婚
王女の侍女兼護衛を務める伯爵令嬢ジェニファーは、他国へ嫁ぐ王女に付き従うため、利害の一致した美貌の敏腕侯爵レイと政略結婚をすることに。お互いにビジネスライクな結婚生活のはずだったのに、なぜかレイはジェニファーを情熱的に求め始めて――。まっすぐで一生懸命な騎士団長の娘と、策士なのに不器用な侯爵の、契約から始まる溺愛ロマンス。
基本情報
| 著者 | 当麻咲来 |
|---|---|
| 発売日 | 2024/11/30 |
| ページ数 | 299ページ |
| 評価 | 4.5 |
| スコア | 81 |
口コミ
- まっすぐで物怖じしないのに空気は読める、元気で前向きなヒロインが魅力的です。仕える王女への忠誠心も本物で、王女との関係は微笑ましく、ときには涙を誘われました。
- 策士なのに、契約の段階からヒロインを軽んじることのない一途なヒーローに安心して読めます。騎士団長の父譲りの腕前を見せるヒロインの大立ち回りや、ヒロインを救うために奔走するヒーローの見せ場も痛快でした。
- 会話や展開のテンポが悪く、説明や必要性の薄いエピソードが続くと感じた人もいました。
- ヒロインが嫁ぎ先の国の社交界で、夫をすぐに呼び捨てにするなど、世界観にそぐわない言動に違和感が残るという声もあります。
選ぶときのコツ
契約結婚ものは、契約の理由や期限、どちらが先に好きになるかで、じれったさの度合いが変わります。
書籍ページの口コミで「すれ違いが長い」「最初から甘い」といった声を目安にしてください。
あわせて読みたい
作品の一覧は契約結婚・偽装恋人のTL小説、身代わり婚は身代わり花嫁特集にもまとめています。
