誰もが一度は読んだあのお話が、大人の恋の物語として生まれ変わる。
童話モチーフの小説は、なじみのある筋立てがどう組み替えられるのかを追う楽しさと、悲しい結末の童話が幸せな結末へ書き換えられる喜びが魅力です。
芸能界や現代のオフィスに置き換えた物語から、王子や騎士が登場する王道のファンタジーまで、同じ童話でも描き方はさまざまです。
BLとTLの両方から、元の童話の面影がはっきり感じられる作品を選びました。
こんな人におすすめ
- 知っている童話が、どう恋の物語に変わるのかを楽しみたい方
- 悲しい結末の童話を、幸せな結末で読み直したい方
- 絵本のようなロマンティックな世界観に浸りたい方
シンデレラと白雪姫:灰かぶりと毒リンゴ
腹黒王子の略奪溺愛 灰かぶり令嬢は甘やかされてます (水城のあ)
ポイント 義母と義妹、差し伸べられる王子の手。シンデレラの筋立てをなぞる宮廷ロマンス
伯爵家の跡継ぎでありながら、義母と義妹に軽んじられて暮らしてきたレイチェル。華やかな義妹と比べられ続け、自分に自信を持てずにいた彼女の前に、王子セドリックが手を差し伸べる。表と裏の顔を持つ王子の思惑とは……。灰かぶりの令嬢が居場所を見つけていくシンデレラ風のロマンスです。
基本情報
| 著者 | 水城のあ |
|---|---|
| 発売日 | 2020/03/13 |
| ページ数 | 289ページ |
| 評価 | 3.9 |
| スコア | 78 |
口コミ
- シンデレラを思わせる筋立てで、最後はきちんと幸せな結末に落ち着くのが良かったという声がありました。
- 表と裏の顔を使い分けるセドリックが人間味のある王子として好評で、一途に彼女だけを見てきた姿に安心できたという感想もあります。
- 題名ほど王子が腹黒ではなく、ヒロインが受け身で主体性に欠けると感じたという意見が多くありました。
- 思い違いが長く続く構成のため、王子だけが楽しんでいるように見えたという声もあります。
恋わすれのシンデレラ (安曇ひかる)
ポイント 仔猫の姿の恋の妖精が現れる、シンデレラを下敷きにした切ないファンタジー
十年ずっとそばにいた映に、友達以上の想いを伝えられずにいる麦人。そんな彼の前に、仔猫の姿をした恋の妖精・カボチャが現れる。映は昔の事故で「恋心」を落としてしまい、そのせいで右脚が不自由になったのだという。恋心を取り戻せば脚は治るが、そのとき映の気持ちは初恋の相手へ向かってしまうかもしれない……。シンデレラを下敷きにした、切なく甘いファンタジー・ラブストーリーです。
基本情報
| 著者 | 安曇ひかる |
|---|---|
| 発売日 | 2017/10/01 |
| ページ数 | 286ページ |
| 評価 | 4.2 |
| スコア | 82 |
口コミ
- 映の脚が治るなら自分の恋を諦めようとする麦人の一途さと優しさに胸を打たれたという声が多くありました。
- 伏線の回収が見事で、ファンタジー設定の細部まで辻褄が合っていると評判です。善意で空回りする妖精カボチャのかわいらしさも好評です。
- 結局カボチャは事態をややこしくしただけでは、話し合わずにすれ違う展開にもやもやしたという意見がありました。
- 猫の顔のイラストが好みでなかった、日付に誤植らしき箇所があったという声もあります。
鏡よ鏡、毒リンゴを食べたのは誰? (小中大豆)
ポイント 芸能界を舞台に白雪姫を重ねた、天才写真家への十年越しの片想い
売れない元子役のアイドルだった永利は、クビ寸前のところを完璧主義の天才写真家・紹惟に見出され、一夜にしてトップモデルへと転身する。紹惟のモデルは代々「ミューズ」と呼ばれ、撮影の間だけ彼の寵愛を一身に受ける存在。求めれば応えてくれても、紹惟は決して想いを返してはくれない。深入りして疎まれることを恐れたまま、十年――。ついに、新しいミューズが現れて……。芸能界を舞台にした、白雪姫をモチーフとするお仕事ラブストーリーです。
基本情報
| 著者 | 小中大豆 |
|---|---|
| 発売日 | 2020/11/01 |
| ページ数 | 291ページ |
| 評価 | 4.6 |
| スコア | 90 |
口コミ
- 十年間想いを隠し続ける永利の恐れや依存、報われない片想いの切なさに胸が痛くなったという声が多くありました。すれ違いの末に想いが通じる結末にほっとしたと評判です。
- 恋愛と仕事のバランスが良く、永利が自分の力で殻を破り、役者として開花していく姿が気持ちいいという感想があります。お仕事ものとしても好きになったという声もありました。
- みずかねりょうさんの挿絵が美しいと好評です。続編では新たな共演者との関わりを通して永利がさらに成長し、二人の物語が完成したと評判です。
- 紹惟が言葉足らずで、ほかの相手とも関係を持っていたことにモヤモヤした、十年のうち一途だったのは直近の一年だけかという意見が多くありました。
- 永利が卑屈すぎて魅力を感じにくい、紹惟の告白があっさりしすぎていたという声もあります。
人魚姫:届かない想いの行方
鳴けない小鳥と贖いの王 彷徨編 (六青みつみ)
ポイント 声を失い、恩人だと名乗れない。人魚姫を思わせるすれ違いで始まる長編の第1巻
何者かに一族を滅ぼされ、癒しの力も声も失ったルル。鳥に姿を変えてただ一人逃げ延びた彼を救ったのは、命の恩人を探して旅をする青年クラウスだった。その恩人こそ自分だと気づいたものの、口のきけない小鳥の姿では伝えるすべがなく……。人魚姫を思わせるすれ違いから始まる、全3巻のファンタジーの第1巻です。
基本情報
| 著者 | 六青みつみ |
|---|---|
| 発売日 | 2021/03/01 |
| ページ数 | 253ページ |
| 評価 | 4.6 |
| スコア | 90 |
口コミ
- 声を出せず想いを伝えられないルルの健気さと、陰謀にはめられてすれ違っていく展開が切なく、一気に読んだという声が多くありました。人魚姫を思わせる筋立てが好評です。
- 六青みつみさんらしい、不遇の主人公から救済へ向かう物語運びに引き込まれたと評判です。癒しの力と寿命の関係などの設定や、美しい挿絵も好評です。
- 主人公がとことん報われない展開が続き、敵役の姫やクラウスの仕打ちに腹が立つ、読むのがつらいという声が多くありました。攻めが作中で女性と結婚するので、苦手な人は注意という意見もあります。
- とても気になるところで終わるため、全3巻をそろえてから読むのがおすすめという意見が多くあります。一部の設定がご都合的だという声もあります。
君だけしか見えない (麻生ミカリ)
ポイント 人魚姫を現代に置き換え、名乗らないまま別れた恋人の前に偽物が現れる
事故で視力を失いかけ、北海道の富良野に引きこもっていた隼世。彼の世話を焼くうちに、結衣は互いに名乗らないまま恋に落ちる。手術のために離ればなれになって半年、東京で再会した隼世のそばには婚約者の姿があった。彼女は結衣になりすました別の女性だったのだ。身を引こうとする結衣だが、隼世は「きみの唇を覚えている」と迫ってきて……。人魚姫をモチーフに、すれ違う二人の想いを描く切ない純愛物語です。
基本情報
| 著者 | 麻生ミカリ |
|---|---|
| 発売日 | 2018/09/01 |
| ページ数 | 316ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 84 |
口コミ
- 自分より人の幸せを願う健気なヒロインと、彼女を追いかける一途なヒーローのすれ違いが切なく、泣きながら読んだという声が多くありました。最後はハッピーエンドで温かい気持ちになれると評判です。
- 富良野の景色としっとりした情感がよく合っていて、はかなげな雰囲気の挿絵も美しいと好評です。ヒロインを支える義兄など、周りの人たちの優しさが良かったという意見もあります。
- 丁寧な心理描写で読み応えがあり、最後のセロ○のくだりに胸がときめいたという声もありました。
- 名前を聞かないまま別れる、なりすましに気づかないなど設定に不自然さがあり、ヒーローの行動に納得できなかったという声が多くありました。
- 正体を頑なに認めないヒロインにいらいらした、ライバルの女性の行動がありきたりだという意見もあります。
前世は人魚姫ですが、どうしても王子の執着から逃げられません (麻生ミカリ)
ポイント 泡となって消えた前世の記憶を持つ令嬢と、生まれ変わった王子の物語
王太子ライネにつまずいたところを助けられた瞬間、侯爵令嬢エヴェリーナは前世を思い出した。自分はかつて人魚姫で、想いが叶わず泡となって消えたこと。そして目の前の王子こそ、前世で恋したあの王子の生まれ変わりだということを。同じ不幸を繰り返したくないと彼を避けるエヴェリーナだが、前世の記憶を抱えるライネは、今度こそ彼女を離すまいとさらに激しく迫ってきて……。童話の悲恋のその先を描く転生ロマンスです。
基本情報
| 著者 | 麻生ミカリ |
|---|---|
| 発売日 | 2020/02/29 |
| ページ数 | 285ページ |
| 評価 | 4.1 |
| スコア | 81 |
口コミ
- 悲しい結末の童話をハッピーエンドにしてくれて良かったという声が多くありました。前世を悔やみ、今度こそ一途にヒロインを愛する王太子が好評です。
- 語られる前世の王子のその後が切なく、涙したという意見があります。おねえ言葉の脇役マリッカが物語を華やかにしていると評判です。
- ヒロインの態度が口先だけの拒絶に見える、命まで狙った相手を許すお人好しぶりに共感できなかったという声がありました。
- 中盤から文章が雑に感じた、挿絵が表紙と比べて残念、値段が高いという意見もあります。
美女と野獣と、絵本のような世界
アルファ野獣王子と宿命のオメガ (墨谷佐和)
ポイント 森の奥の城と、呪われた野獣族の王子。美女と野獣を思わせるオメガバース
三百年に一度生まれる忌むべき存在、オメガ。その印が現れたリオンは、家族から引き離されて森の奥に置き去りにされた。迷い込んだ荘厳な城で彼を保護したのは、滅びかけた野獣族の王子ユリアス。野獣族にはある呪いがかけられており、それを解く鍵こそオメガだったが、リオンは何も知らないまま月日が流れて……。『美女と野獣』を思わせるオメガバースのファンタジーです。
基本情報
| 著者 | 墨谷佐和 |
|---|---|
| 発売日 | 2022/01/20 |
| ページ数 | 261ページ |
| 評価 | 4.0 |
| スコア | 80 |
口コミ
- 『美女と野獣』をもとにした童話のようなロマンティックな物語で、読後感が良いという声がありました。
- リオンを見守り続けるユリアスの優しさと紳士ぶり、呪いを解くまで真実の愛を待ち続ける姿に胸を打たれたと好評です。
- タカツキノボルさんのイラストが綺麗だという意見もあります。
- 悪役の魔獣族がかませ犬のようにあっさり退場し、ひとりで生きてきた彼が気の毒に思えたという声が多くありました。
- 呪いが解けたあとのユリアスの姿が思っていたものと違った、全体に物足りないという意見もあります。
野獣な騎士団長は若奥さまにメロメロです (柚原テイル)
ポイント 美女と野獣をモチーフに、夫婦二人の心の声を交互に描く結婚物語
悪魔と恐れられるコワモテの騎士団長オズワルドのもとへ、かつて助けてもらった恩を胸に嫁いできたステラ。最初は彼女を遠ざけようとした夫も、一途で賢い妻の可愛さにすっかり参ってしまう。無口で不器用ながら、慣れない舞踏会のエスコートや贈り物に一生懸命な旦那様との新婚生活が始まって……。『美女と野獣』をモチーフにした、甘さたっぷりの結婚物語です。
基本情報
| 著者 | 柚原テイル |
|---|---|
| 発売日 | 2017/05/01 |
| ページ数 | 304ページ |
| 評価 | 3.9 |
| スコア | 78 |
口コミ
- 強面なのに妻にだけデレデレな騎士団長と、機転の利く一途な妻の掛け合いが楽しいという声が多くありました。二人の心の声が面白いと評判です。
- 侍女や執事とのやりとりも楽しく、大きな事件やライバルがいないので安心して甘い雰囲気に浸れるという声がありました。
- 騎士団長があっさり落ちすぎる、恋に至る過程の描写が足りないという声が多くありました。
- 辻褄の合わない場面がある、全体に平坦であっさりしていて物足りないという意見もあります。
ディアレスト (中庭みかな)
ポイント 記憶を抜き取る魔法使いが登場する、外国の絵本のような箱庭の物語
他者を拒みながら生きる屋敷の若主人ロシェルが、ただ一人そばに置くのは執事のキオだけ。キオにとってロシェルは主であり、幼なじみであり、兄のような存在で、そして誰より大切な人だった。自分だけが特別に想われる幸せと、その寂しさを知るキオは、ロシェルに多くの人から慈しまれる人生を送ってほしいと願い、ある決意をする。人の記憶を抜き取る魔法使いのもとを訪れたキオだったが……。おとぎ話のような世界で紡がれる、切ない主従の物語です。
基本情報
| 著者 | 中庭みかな |
|---|---|
| 発売日 | 2020/07/17 |
| ページ数 | 255ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 86 |
口コミ
- 外国の絵本のような美しく繊細な世界観と文章が心に残るという声が多くありました。屋敷の中だけで進む箱庭のような物語で、鳥を使った表現が特に美しいと好評です。
- 手放したはずの想いがなぜ残っているのかが明かされる終盤に引き込まれた、最後までどんでん返しがあると評判です。キオの健気さに泣いたという感想が目立ちます。
- 野ノ宮いとさんのイラストが物語の雰囲気にぴったりだという意見があります。
- 設定に破綻があるように感じた、話の半分ほどまで展開が少なくじれったいという声がありました。
- 頑張っているのがキオばかりで攻めの見せ場が少ない、魔法使いの存在感が薄いという意見もあります。
選ぶときのコツ
童話モチーフの作品は、元の童話をどこまでなぞるかで味わいが大きく変わります。
感想では、筋立てをほぼそのまま生かした作品に「童話のようでロマンティック」、大胆に組み替えた作品に「発想が面白い」という声が集まりやすいので、好みに合わせて選んでみてください。
花嫁は魔女!? 傲慢王太子の淫らなキスで幸せになりました (せらひなこ)
ポイント 魔女と蔑まれていたヒロインが、傲慢な王太子に溺愛され花開くシンデレラストーリー
没落貴族の娘クリスティーネには、魔女の血を引くという誰にも言えない秘密があった。迫害を恐れて素性を隠して暮らしていた彼女が、なんと憧れの王太子エドガーの許嫁に選ばれ、突然の王宮生活が始まる。傲慢に見えて情熱的な王太子にまっすぐ求められ、戸惑いながらも心を寄せていくクリスティーネ。けれど正体を知られたら……。精悍な王太子と魔女の幸せな結婚を描く、童話の香りがするロマンスです。
基本情報
| 著者 | せらひなこ |
|---|---|
| 発売日 | 2017/12/01 |
| ページ数 | 315ページ |
| 評価 | 3.9 |
| スコア | 78 |
口コミ
- 白雪姫をもとに、継母の魔女の子孫であるヒロインと王子の子孫が結ばれるという設定や、ほかの童話の登場人物の子孫まで出てくる世界観が面白いと評判です。
- 横暴に見えた王太子が、ヒロインにだけ執着を見せて甘く変わっていく過程が好評で、読後感がよく「めでたしめでたし」の結末だという声が多くありました。
- 執事のオウムや白猫のサッシュなど、脇役の存在感がよいアクセントになっているという意見もあります。
- お話が少し長く感じた、誤字や会話中のハートマークが気になったという声がありました。
- 王太子の過去の女性関係の派手さに嫌悪感を持ったという意見もあります。
美女と野獣の絶倫新婚生活 (月神サキ)
ポイント 呪われた野獣の公爵と健気な花嫁が織りなす、童話モチーフの濃厚な溺愛婚
隣国の王子ディルムッドと幼い頃から想い合い、婚約者となった王女ベル。ところが、完璧な王子だった彼は、言い寄ってきた魔女を袖にしたことで怒りを買い、呪いによって「野獣」に変えられてしまったという。それでも愛を貫いて彼のもとへ嫁いだベルだが、野獣になったのは見た目ではなく、とんでもない欲望のほうだった。呪いを解く条件もまた予想外のもので……。名作童話「美女と野獣」を下敷きにした、明るい官能コメディです。
基本情報
| 著者 | 月神サキ |
|---|---|
| 発売日 | 2019/06/01 |
| ページ数 | 284ページ |
| 評価 | 3.6 |
| スコア | 73 |
口コミ
- 「美女と野獣」の設定をまさかの方向に振り切った発想に笑った、ヒロインの真面目な困惑ぶりやツッコミが面白いという声が多くありました。
- 悪人も陰謀も出てこないため、頭を空っぽにして二人の甘い新婚生活を気楽に楽しめると好評です。駒田ハチさんのイラストがきれいだという意見もあります。
- ほぼ全編が官能的な場面で占められ、物語としての中身が薄い、もう少し普通の新婚生活や情緒も見たかったという声が多くありました。
- ヒロインの戸惑いをうまく言いくるめるヒーローが自分本位に見えて好きになれなかったという意見もあります。
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