受けのことが好きで好きでたまらない、一途な攻め。
溺愛ものは、BL小説の中でも特に人気のあるジャンルです。
最初から甘い攻めに安心して浸れる作品から、何度も運命に立ち向かってきた攻めの愛の重さに泣ける作品まで、溺愛の形はさまざまです。
こんな人におすすめ
- 一途な攻めに受けが大切にされる物語を読みたい方
- すれ違いが少なく、安心して読める作品を探している方
- 癒される優しい読後感を求める方
最初から甘い、安心の溺愛
落ちこぼれ王子は辺境伯に溺愛を所望です (ナツ之えだまめ)
ポイント 受けを「星の君」と呼ぶ辺境伯。善人だらけの、童話のような世界
王家の子が持つ特別な才能「王才」もなく、勉強も苦手で、守護獣はインコ。グリュンバルドの第五王子ノアは、卒業後の進路も決まらず落ち込んでいた。そんな彼の前に、魔境の森の向こうから現れた銀髪の美男フィンノルトは、ノアを「星の君」と呼び、おとぎ話の国エンデハイムへ誘う。まもなく目覚めるドラゴンを鎮めた初代の魔物使いに、ノアが瓜二つだというのだ。もしかして自分は生贄に……? 怯えながらも、王家の一員として人の役に立ちたいと旅立つノア。一目惚れした辺境伯の溺愛が止まらない、童話のようなファンタジーBL。
基本情報
| 著者 | ナツ之えだまめ |
|---|---|
| 発売日 | 2025/01/17 |
| ページ数 | 287ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 86 |
口コミ
- 嫌な登場人物がほとんど出てこず、溺愛と善人だらけのホッとする読後感でした。ドラゴンを鎮める方法まで可愛らしく、童話のような世界観にとにかく癒されます。
- 自分を落ちこぼれだと思いながらも、王族として人の役に立ちたいと覚悟を決めるノアが健気で、格好よくもあります。そんなノアを「星の君」と呼び、最初から特別扱いするフィンとの出会いがロマンティックでした。
- ノアに一目惚れしたフィンの、忠誠を誓いながらも手中に収める気満々な溺愛と執着が楽しいです。お互いの思い込みによるすれ違いも、もどかしくて面白く読めました。
- 視点が頻繁に切り替わるうえ、誰の視点なのかわかりにくい箇所があり、文章の主体を見失うことがありました。
- 肝心のドラゴンを鎮める場面がなかなか始まらず、急ぎのはずなのにとハラハラしました。サスペンスや切ない展開が好きな人には物足りないかもしれません。
過去に戻ったΩですが冷徹な辺境伯に溺愛されています (天野かづき)
ポイント 最初から甘い辺境伯。時間が戻った理由も最後に明かされる
夫であるアルファに殺されたはずが、気づくと結婚前に戻っていたオメガのリュート。自分を殺す男との結婚から逃れるため、夜会で出会った、戦闘狂と噂されるアルファの辺境伯ジオラルドに、思い切って結婚を申し込む。ところがその途端、発情してしまい……。死に戻ったオメガと辺境伯が、運命を変えていくラブストーリー。
基本情報
| 著者 | 天野かづき |
|---|---|
| 発売日 | 2024/09/01 |
| ページ数 | 223ページ |
| 評価 | 4.4 |
| スコア | 85 |
口コミ
- 辺境伯は最初から受けに甘く、すれ違いもわずかなので、安心して読めると評判です。受けを外に連れ出してくれる、真摯な溺愛ぶりが魅力です。
- 時間が戻った理由が最後にきちんと明かされ、驚きとともに余韻が残ります。
- 終盤が駆け足で、元夫とのことがあっさり終わるのが残念だという声が多くありました。元夫がなぜあれほど執着したのかも、はっきり描かれません。
クールな勇者は、転生魔王を甘やかしたい (chi-co)
ポイント 攻撃魔法が使えない箱入り魔王が、勇者一行に可愛がられる
異世界に転生して目覚めると、なんと魔王になっていたリリウム。はじめは怯えていたが、魔族が穏やかな種族だと知り、次第に打ち解けていく。そんなとき、勇者一行が魔王討伐に向かっているという知らせが届く。魔王国を守るため、勇者一行に接触しようとしたリリウムは、偶然彼らの旅の仲間に加わることに。ところが魔王だとばれるどころか、すっかりマスコット扱いされ、クールなはずの勇者からはやけに過保護にされて……。
基本情報
| 著者 | chi-co |
|---|---|
| 発売日 | 2024/08/01 |
| ページ数 | 232ページ |
| 評価 | 4.3 |
| スコア | 83 |
口コミ
- 魔力は膨大なのに攻撃魔法が使えない、ぽやんとした箱入り魔王が可愛いと評判です。勇者一行にマスコットのように可愛がられる姿に和みます。
- 勇者の正体に驚かされたという声もありました。エピローグでは、勇者に溺愛されながら魔王の仕事に励む姿が微笑ましいです。
- 勇者の正体は早い段階で察しがつき、盛り上がりに欠けるという声がありました。展開が早く、心情の描写が物足りないという意見もあります。
獣王の嫁取り 奥様は花の国の純潔王子 (雪下みのり)
ポイント 悪人が登場しない、疲れたときに読みたくなる優しいお話
花が咲き誇る小国ルーディーン王国の第三王子エリファスは、可憐な容姿と慈愛の心から「ルーディーンの天使」と呼ばれ、国民に愛されていた。そんなある日、思いがけない神託が下る。「夜の国の王に、エリファスを嫁がせよ」――太陽の昇らない最果ての島マギルス王国には、かつて大陸から追放された、魔力を操る獣人たちが暮らしている。しかもその王レオンは、黒い巨躯に鋭い牙と角を持つ伝説の魔獣だという。百年前に国交を断った謎の国の王に嫁ぐことになったエリファスは……。
基本情報
| 著者 | 雪下みのり |
|---|---|
| 発売日 | 2024/08/30 |
| ページ数 | 287ページ |
| 評価 | 4.2 |
| スコア | 81 |
口コミ
- 互いに偏見を抱えながらも、誠意と思いやりで少しずつ歩み寄り、愛を育んでいく過程が丁寧に描かれています。疲れているときに読みたくなる、優しいお話だという声が多くありました。
- 悪人は登場せず、努力家で前向きな王子と不器用な獣王の関係に、しみじみと心が温まります。挿絵もとても美しいです。
- 意外性やハラハラする展開は少なく、予定調和で薄味に感じたという声がありました。
お飾りの花嫁は狼将軍に溺愛される (はなのみやこ)
ポイント 最初から最後まで誠実で紳士的な、溺愛スパダリの将軍
外交官だった父を亡くし、叔父一家に屋敷も財産も奪われて、使用人のように扱われていた柴犬獣人の薫人。そんな彼に、亡き父の友人が縁談を持ち込む。相手は、幼い頃に訪れた国プロレシアで英雄と呼ばれる狼獣人の将軍ランバートだった。国と国との懸け橋になるための政略結婚だと自分に言い聞かせ、覚悟を決めて嫁いだ薫人を、ランバートは驚くほど丁重に、優しく迎えてくれて――。けれどランバートにはある秘密があり、薫人を本当の意味での伴侶にはしないままで……。明治の日本を思わせる国から西の大国へ嫁いだ、健気な花嫁の溺愛ロマンス。
基本情報
| 著者 | はなのみやこ |
|---|---|
| 発売日 | 2024/03/19 |
| ページ数 | 255ページ |
| 評価 | 4.2 |
| スコア | 82 |
口コミ
- 攻めは最初から最後まで誠実で紳士的な溺愛スパダリ。嫌われて始まる展開がないので、異国に嫁ぐお話でつらい思いをしたくない人でも安心して読めます。
- 自己評価は低くても、自分を選んだ攻めのために教養と知恵で懸命に頑張る受けが健気です。偏見から笑いものにしようとした客たちを剣舞で圧倒する場面は爽快でした。
- 二人がそれぞれ抱えていた秘密が後半で明かされ、伏線もきちんと回収されます。政略と恋の両方を一冊で楽しめる読み応えがあります。
- 異国出身の受けへの差別的な描写があり、読んでいてつらかったという声がありました。受けの財産を奪った叔父一家が報いを受けないのも心残りです。
- 獣人要素は耳と尻尾くらいのライトなもので、もふもふを期待すると物足りません。挿絵で獣の耳と人の耳が両方描かれていることに違和感を覚えた人も多いようです。
重くて深い溺愛
復讐のために死に戻ったら囲われ溺愛が始まった (滝沢晴)
ポイント 受けの幸せだけを願い、何度も運命に立ち向かってきた攻めに泣ける
公爵家の次男ジェレミーは、騎士団長フェルディナンとの結婚式の直前にさらわれ、毒を盛られた。息絶える前に誘拐犯から聞かされたのは、愛するフェルディナンと義妹イザベルが実は恋人同士で、邪魔になった自分の殺害を依頼したという話だった。「時間が巻き戻せたら復讐してやる!」――そう願いながら意識を失ったジェレミーが目を覚ますと、そこは一年前の婚約式の朝で……。
基本情報
| 著者 | 滝沢晴 |
|---|---|
| 発売日 | 2026/05/20 |
| ページ数 | 251ページ |
| 評価 | 4.5 |
| スコア | 89 |
口コミ
- 復讐に燃えているのに、その内容がどこか可愛らしい天然な受けにくすっとさせられると評判です。自分を「美青年」と言い切る、自己肯定感の高さも好感が持てます。
- 受けの幸せだけを願い、何度も運命に立ち向かってきた攻めの一途な愛に泣かされたという声がとても多くありました。祝福の秘密が明かされる展開も見事です。
- 思いがけず活躍するカエルなど、笑える要素と切なさのバランスが絶妙です。
- 互いに肝心なことを話さないせいで誤解が長引くのが不自然だという声がありました。受けの言動が幼く感じられた人もいます。
- 挿絵が作品の雰囲気に合わなかったという意見もありました。
転生悪役令息は英雄の義弟アルファに溺愛されています (滝沢晴)
ポイント 義兄のためなら何でもする、激重な義弟
不慮の事故で亡くなった農業青年の敬人が転生したのは、前世で愛読していたファンタジー小説『ウィズナー王国物語』の世界。しかも、嫉妬深い嫌われ者で、義弟セオドアをいじめ続けた末に彼に殺される運命の、公爵家のΩの長男サミュエルだった。本来の筋書きを変えるため、心優しい兄に生まれ変わって畑仕事に精を出すサミュエル。ところがその変わりように、義弟のセオドアが義兄に恋をしてしまい……。前世の農業の知識で領地を豊かにする兄と、兄のためなら国も滅ぼしかねない英雄の義弟の、溺愛オメガバース。
基本情報
| 著者 | 滝沢晴 |
|---|---|
| 発売日 | 2024/05/20 |
| ページ数 | 270ページ |
| 評価 | 4.6 |
| スコア | 91 |
口コミ
- 義兄のことしか考えていない、清々しいほど一途で激重な義弟の溺愛と執着がたまりません。ピンチには猛然と駆けつけ、兄のためなら何でもする姿が格好よく、執着攻めが好きな人にはたまらない一冊です。
- 守られるだけでなく、前世の農業の知識を活かして領地の灌漑や畑仕事に打ち込む、自立した受けが魅力的です。家族も周りもその頑張りを応援していて、穏やかな気持ちで読み進められます。
- 幼い頃からの三角関係、領地の発展、戦争、聖なるΩの妨害と盛りだくさんなのに、最後にはすべてがつながり、登場人物みんなが幸せになる結末に満足しました。
- 終盤で攻めと受けの名前が入れ違っている誤植が何か所かあり、せっかく没頭していたのに現実に引き戻されてしまいました。
- 最初から両想いに近いぶん、ストーリーはやや平坦に感じる部分もあります。子どもが生まれる展開が好みでない人もいそうです。
内気な黒猫は幼なじみに愛される (伊勢原ささら)
ポイント 断られても変わらず尽くし続ける幼なじみ。猫のエピソードに泣ける
祖母から受け継いだ古書店「黒猫堂」を営む猫美には、猫と話せるという不思議な力があった。その力を生かして迷い猫探しや困りごとの相談も引き受けているが、引っ込み思案で人づきあいが苦手。話し相手は猫と、幼なじみの陽平だけだ。社交的で人気者の陽平が、どうして子どもの頃からずっと友達でいてくれるのか、猫美には不思議で仕方がない。そんなある日、「猫屋敷」と呼ばれる家について気になる情報が入って……。
基本情報
| 著者 | 伊勢原ささら |
|---|---|
| 発売日 | 2025/01/20 |
| ページ数 | 317ページ |
| 評価 | 4.1 |
| スコア | 81 |
口コミ
- 猫と飼い主、猫同士の温かいエピソードに泣けるという声が多く寄せられています。猫が好きな人に特におすすめです。
- 断られても変わらず猫美に尽くし続ける、幼なじみの一途さに胸がきゅんとします。勇気を振り絞って気持ちを伝える場面は感動的です。
- 内気でうじうじした主人公に、いらいらしたという声がありました。攻めがそこまで惹かれる理由に説得力がほしかったという意見もあります。
もふもふと溺愛
暴れ猫ガイドは狼戦士の溺愛から逃げられない (魚形青)
ポイント センチネルを癒す方法は「猫吸い」。強気な受けが本物の猫のよう
狼の戦士のうち、センチネルと呼ばれる者を癒せるのは、なぜか猫族だという。そのせいで、兄弟同然の若様レミを連れ去った狼戦士たちに反感を抱いていた猫獣人のフィン。ところが隊長のゲイルから、フィンにも癒し手(ガイド)の素質があると告げられ、村を守るため部隊に同行することに。戸惑いながらも役目を受け入れるうち、最強と呼ばれながら特定のガイドを持たないゲイルのことが気になり始めて……。最強狼戦士と暴れ猫ガイドの、喧嘩バディのセンチネルバース。
基本情報
| 著者 | 魚形青 |
|---|---|
| 発売日 | 2025/07/01 |
| ページ数 | 237ページ |
| 評価 | 4.2 |
| スコア | 81 |
口コミ
- ガイドがセンチネルを癒す方法が「猫吸い」と呼ばれるのが面白く、猫好きにはたまらないという声がありました。強気で自由奔放な受けが本物の猫のように可愛いです。
- 人間の戦争に傭兵として駆り出される獣人たちの物語で、最後は自治を勝ち取るハッピーエンドです。
- 文庫一冊に対して設定が多く、終盤が駆け足に感じたという声がありました。戦場での濡れ場など、展開に無理を感じる場面もあります。
いらないカラスは金狼王子と家族になりたい (市川紗弓)
ポイント 口は悪いが面倒見のいい王子と、雛鴉のふわふわの羽毛
鴉鳥人の名家に生まれながら、ある体質のせいで軍人になる道を諦めたトア。今は小さな「パンと焼き菓子の店」を営み、ささやかに暮らしている。ある日、幼い弟のルッデが、不良王子と噂される狼獣人リカルドを客として店に連れてきてしまう。王族らしからぬ粗野な言動に最初は怯えたトアだったが、ルッデの飛行訓練を手伝ってくれるなど、意外に面倒見のいい一面を知り、次第に惹かれていく。けれど、リカルドが密命を帯びて追う事件に、トアたちも巻き込まれて……。心優しき不良狼王子と弟思いのカラスの、ほんわか溺愛BL。
基本情報
| 著者 | 市川紗弓 |
|---|---|
| 発売日 | 2025/09/01 |
| ページ数 | 254ページ |
| 評価 | 4.6 |
| スコア | 83 |
口コミ
- 幼い弟ルッデがとにかく可愛く、雛鴉のふわふわの羽毛にも癒されました。親の愛に恵まれなかった主人公が、王子と出会って自信を取り戻し、少しずつ家族のようになっていく過程が温かいです。
- 派手な見た目で口は悪いけれど、実は面倒見のいい兄貴肌の王子が魅力的でした。主人公の体質の謎と王子の秘密が少しずつ重なっていく事件の展開も面白く、一気に読めます。
- 二人の恋愛の場面は終盤に少しあるくらいで、ラブの要素はやや薄めです。
- 結ばれたあとも主人公はパン屋を続けるのか、王子は通うのかなど、細かい点が気になりました。もう少し長く、挿絵の多い本で読みたかったです。
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