榊花月さんは、キャラ文庫や幻冬舎ルチル文庫で作品を発表しているBL作家です。
大きな事件よりも、日々の暮らしの中で少しずつ心が近づいていく様子を描いた作品が多く、口コミでは、しっとりした空気に引き込まれる、読み終えたあとに余韻が残る、という声が目立ちます。
口コミから見える作風
穏やかで静かな空気
商店街の古書店や、雨の気配に包まれた町など、舞台の空気をじっくり描くのが持ち味です。
派手な展開は少なめなので、ゆっくり読みたい人に向いています。
言い合いから生まれる居心地のよさ
喧嘩ばかりの旅の道連れや、毎日のように食卓へやって来る客など、ぶつかり合いながらも一緒にいるのが心地よくなっていく関係がよく描かれます。
掛け合いが楽しいという口コミもあります。
恋愛は控えめ
一方で、恋愛の要素があっさりしている、気持ちの変化が急に感じた、という意見も見られます。
恋の駆け引きより、人と人との距離の変化を味わう作品です。
おすすめの作品
僕が愛した逃亡者 (榊花月)
ポイント かつて通報した指名手配犯との再会を描く、しっとりした物語
七年前、四両編成のローカル列車で乗り合わせた背の高い男。それが指名手配犯・稲月との出会いだった。朱砂の通報で稲月は逮捕されたが、時を経て、病弱で仕事にも就かず母親に守られて暮らす朱砂の前に、彼が再び姿を現す。復讐に来たのかと怯える朱砂をよそに、稲月は近所の木工所で黙々と働きはじめて……。雨の気配に包まれた、静かで切ない再会の物語です。
基本情報
| 著者 | 榊花月 |
|---|---|
| 発売日 | 2011/04/01 |
| ページ数 | 275ページ |
| 評価 | 3.6 |
| スコア | 79 |
口コミ
- 派手な事件は起きないものの、しっとりとした雰囲気に引き込まれ、じっくり読めると評判です。木工所に通う日々の中で朱砂の世界が生き生きと変わっていく様子が好評です。
- 無口な稲月ににじむ優しさと包容力が丁寧に描かれ、二人とも弱さを抱えた人間くさいキャラクターだという声がありました。カラーも本文も挿絵がきれいだと評判です。
- 前半の展開がゆっくりで、山場の少なさに物足りなさを感じたという声がありました。
- 朱砂の頼りなさや世間知らずぶり、稲月の煮え切らなさにもどかしさを覚えたという意見もあります。
旅の途中にいる君は (榊花月)
ポイント 消えた恋人を捜す旅。映画のような余韻が残ると評判
突然姿を消した恋人を捜すため、旅に出た未雲。なぜかついて来たのは、普段から何かと絡んでくる積田という男だった。喧嘩ばかりしながら続ける旅なのに、不思議と居心地がよくて……。去っていった恋人の影を追いかけるうちに、隣にいる人の存在が大きくなっていく、ロードムービーのようなBLです。
基本情報
| 著者 | 榊花月 |
|---|---|
| 発売日 | 2013/07/01 |
| ページ数 | 255ページ |
| 評価 | 4 |
| スコア | 80 |
口コミ
- 読み終えると一本の映画を観たような余韻が残るという声がありました。
- 前の恋人といるときは不安げだった未雲が、おおらかな積田のそばでは感情豊かで楽しそうに見え、二人の相性の良さが伝わると好評です。
- 序盤は読みづらく感じたという意見がありました。姿を消した恋人の心情がほとんど描かれないので、そちら側の話も読みたいという声もあります。
待ち合わせは古書店で (榊花月)
ポイント 古書店を舞台にした、ほのぼのとした疑似家族もの
妻に先立たれ、商店街で古書店を営みながら息子を育てる七尾涼介。ある日、無実の客を万引き犯と取り違えてしまう。ところが濡れ衣を着せられた波頭碧郎は、怒るどころか「おわびに飯を食わせろ」と言い出し、以来なぜか毎日のように七尾家の食卓へやって来る。こんな家にいて何が楽しいのかと首をかしげながらも、いつしか彼のいる夕食が当たり前になっていき……。古書店を舞台にしたほのぼの家族もののお話です。
基本情報
| 著者 | 榊花月 |
|---|---|
| 発売日 | 2010/04/01 |
| ページ数 | 237ページ |
| 評価 | 3.0 |
| スコア | 79 |
口コミ
- ちゃぶ台のある部屋とほこりっぽい古書店、のんびりした店主という穏やかな空気に癒やされたという声が多くありました。木下けい子のイラストが作品の雰囲気によく合っていると好評です。
- 口が達者でしっかり者の息子・涼真と波頭の言い合いが微笑ましく、物語のいいスパイスになっていると評判です。疑似家族のような三人のやりとりが楽しいという感想もあります。
- 展開が淡々としていて恋愛の要素が薄く、涼介の気持ちの変化がやや急に感じたという意見がありました。
- 二人の関係の設定そのものに入り込めなかったという声もあります。
はじめての一冊は
静かな雰囲気をじっくり味わいたいなら『僕が愛した逃亡者』、軽やかな掛け合いを楽しみたいなら『旅の途中にいる君は』がおすすめです。
そのほかの掲載作品
読者の評価とレビュー件数をもとにしたスコアの順に並べています。
キャラ文庫の特徴はキャラ文庫とは?にまとめています。
